2018 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive molecular analysis of biological tissues by deep-UV excitation autofluorescence hyperspectral imaging
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18K18370
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
熊本 康昭 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30611727)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 深紫外光 / 自家蛍光 / ハイパースペクトルイメージング / 多変量解析 / 非染色分子イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
深紫外励起自家蛍光スペクトルイメージング装置を開発した。この装置では、LED光源から射出される深紫外光をスリットに通しライン状のビームを得る。このビームにより試料をライン照明励起する。試料において励起された蛍光は分光器の入射スリット面に結像し、カメラにより1次元蛍光ハイパースペクトルデータして記録される。さらに、試料をステージスキャンすることにより、2次元蛍光ハイパースペクトルデータを得る。このようにして、ラット肝臓の生組織の自家蛍光スペクトルイメージングに成功した。異なる倍率の対物レンズを用いることにより、細胞レベルの観察を可能にする高空間分解能観察と、組織レベルの観察を可能にする広視野観察とを行うこともできた。低倍レンズを用いた観察では3.3x0.4mmの範囲を5-10分で測定できた。また、得られた自家蛍光ハイパースペクトルデータを主成分分析および回帰分析できるデータ解析プログラムも開発した。正常肝組織の自家蛍光ハイパースペクトルデータを主成分分析した結果、トリプトファンとレチノールに由来する自家蛍光スペクトルを分離できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、深紫外励起の自家蛍光スペクトルイメージングを行える機器を開発し、ラットの生組織を短時間で測定できた。また、取得したデータを多変量解析および回帰分析するアルゴリズムをMATLABプラットフォーム上において開発した。このように研究は概ね順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、自家蛍光分子網羅的イメージング法の医学生物学における具体的な有用性を示す。肝疾患モデルのマウス・ラットを対象とする。正常肝、脂肪肝、非アルコール性肝疾患などを試料とし、疾患による組織学的な変化を反映する自家蛍光分子イメージング画像の取得を目指す。また、組織学的にはわからない分子病態を可視化できるかどうかも検証する。さらに、網羅的分子イメージングのために機器の構成と調整、および測定条件を最適化する。
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Research Products
(1 results)