2019 Fiscal Year Annual Research Report
Nucleic acid-loaded polymeric micelle having a optimized hydrophobic layer toward optic nerve recovery via instillation
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18K18392
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
大澤 重仁 東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 助教 (30780663)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 温度応答性 / 核酸デリバリー / ポリオキサゾリン / 点眼 / 眼内投与 |
Outline of Annual Research Achievements |
温度応答性高分子ポリオキサゾリンを基盤とした親水性ー温度応答性ーカチオン性からなるトリブロック共重合体を設計し、核酸と会合体を形成させ、核酸キャリアとしての有効性を評価した。核酸としてmRNAを用いて高分子ミセルとした場合は、特に核酸分解酵素に対する保護機能が向上してトランスフェクション効率が改善され、核酸としてsiRNAを用いてユニマーポリイオンコンプレックス型の会合体とした場合は、温度応答による疎水化により細胞取り込みが向上してノックダウン効率が改善された。 mRNAからなる高分子ミセルについては、マウス及びラットに対して点眼を行い、mRNAにコードしておいたレポーター遺伝子であるルシフェラーゼの発現の有無を評価したところ、発現は見られなかった。一方、同ミセルを眼内投与したところ、ルシフェラーゼの発現が見られた。これらの結果から、眼内に取り込まれれば、この高分子ミセル型の核酸キャリアは薬効を示すことが期待でき、また眼内への取り込み促進のためのさらなる作り込みの必要性が課題として見えてきた。 これまで、静電相互作用で核酸との会合を想定していたが、新たに、亜鉛錯体との配位結合による会合に変更することを考えた。亜鉛錯体は細胞膜のリン酸とも相互作用するので、細胞表面との相互作用増大による細胞取り込み向上が期待され、点眼による眼内への移行促進も期待される。現在、新たにジピコリルアミン亜鉛錯体を側鎖にもつポリマーを設計し、これと核酸との会合体は、核酸分解酵素に対する核酸の保護機能が十分に発揮され、また問題なく遺伝子発現を示す会合体であることを見出している。
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Research Products
(7 results)