2019 Fiscal Year Research-status Report
Research and Development of a Novel Phonic Diagnostic System with AI Technologies
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18K18407
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Research Institution | Tenri Health Care University |
Principal Investigator |
児嶋 剛 天理医療大学, 医療学部, 特別研究員 (60767698)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人工知能 / 音声障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は初年度に購入した高性能GPU・ワークステーションを利用しTensorFlow (Google, Mountain View, CA, US)、Chainer (Preferred Networks inc. Tokyo, Japan) といった既存のフレームワークを用いてネットワークの設計と学習プログラムを作成した。初年度に行っていたディープラーニングの手法を用い音声障害を聴覚的印象から4段階に分類するGRBAS尺度を人工知能(AI)により判定する研究については評価・診断支援プログラムを作成し妥当性についても検討した論文をJournal of voiceに投稿しアクセプトされた。さらに実臨床で簡単に診断に利用できることを目指し、GRBAS尺度をAIにより判定するiPhoneアプリを公開した。このアプリについての詳細も論文として投稿中である。AIを用いた研究成果をスマートデバイスで使用可能とすることは実際に臨床でAIによる音声障害の評価・診断支援を手軽に活かしていくための下準備となると考えている。特徴的な音声障害(声帯麻痺・声門上狭窄・痙攣性発声障害など)については初年度に引き続きネットワークの設計と学習プログラム作成をすすめている。 音声および診療データの集約をするために録音音声・録音法の統一を行ない、実際にいくつかの研究機関でのデータの蓄積を開始した。各協力研究機関(京都大学医学部附属病院、神戸中央市民病院、倉敷中央病院等の10施設程度予定)において今後データが増えることでより高性能な学習済みネットワークを作成することが可能となることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では音声のデータを含んだ診療情報についてAIを活用し、熟練した医師のように音声障害の評価や疾患の診断を行うシステムを開発することが目的であるが、まずは音声障害の評価や疾患の診断を行うシステムを開発する上で基盤となりうるGRBAS尺度をAIにより判定する研究が評価・診断支援プログラムを作成し妥当性について検討を行い論文として発表することができた。またGRBAS尺度をAIにより判定するiPhoneアプリを公開したが詳細はすでに論文として投稿中であり、今後実際に研究成果を診療に生かして行く下地ができた。今後研究をすすめる上で音声データの質及び量が非常に重要になるため、今年度に音声および診療データの集約を他施設で蓄積し始めることができたことは大きな前進であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に目合していたオンラインでの自動的な音声および診療データ集約システムを設計、実装しデータの蓄積をすすめる計画は個人情報保護などセキュリティの問題もあり思うように進展しておらず、現在は従来どおりオフラインでのデータ収集を行っている。現状でも質の高いデータが収集できておりこれらのデータを元にしていくことで引き続き音声障害を客観的に評価し高い精度での診断支援を可能なシステムを作成することを目指していく。
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Causes of Carryover |
2019年度の使用額としてはほぼ想定どおりであったため次年度使用額として生じたのは少額であった。2020年度は参加予定であった学会が延期されるなど不透明な部分はあるが、秋以降に延期された学会への参加発表や論文発表が予定されておりそのための経費として使用する予定である。
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[Presentation] The developing of a new iPhone App for Voice quality assessment based on the GRBAS Scale2020
Author(s)
Tsuyoshi Kojima, MD, PhD Koki Hasebe, MD Shintaro Fujimura, MD Yusuke Okanoue, MD Hiroki Kagoshima, MD Atsushi Taguchi, MD Hirotaka Yamamoto, MD Ryusuke Hori, MD, PhD
Organizer
The 141th Annual Meeting of the American Laryngological Association (ALA) with the Combined Otolaryngological Spring Meetings (COSM)
Int'l Joint Research
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