2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of the voluntary movement extraction method from the movement including the involuntary movement of the person with diseases of the central nervous system
Project/Area Number |
18K18425
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
高嶋 淳 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究員 (90711284)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 中枢性運動障害 / 動作計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的に照らし,中枢性運動障害者(主に脳性麻痺者)に対する運動計測として適した手法に対する文献調査を行い,運動計測装置の仕様を決定した. 調査によると,中枢性運動障害者に対する運動計測は,モーションキャプチャを用いた歩行解析が大部分を占めている.それ以外でも,全身を対象とした粗大な動きが多い.そのため対象者は比較的軽度な障害に限られている.本研究の関連・先行研究として,バーチャルリアリティでの能動的操作と対象とし,定量的運動評価指標としては上記の運動情報に加え筋電位を計測し評価するものが見られた.その一方で,それらの評価は関節可動域などの評価や運動量,筋活動量などの定量的解析に止まり,質的な評価も多い.本研究で重視する重度な障害者の発揮力や個々の動作に着目した研究は少なく,数理モデルと連動させるものはほとんど実施されていない.これらを踏まえ,本研究では電動車椅子操作を目的動作とし,そこの関連する動作および発揮力を解析・介入できるシステムを構築することとした. 上肢や下肢のみの動作であれば慣性計測装置(以下,IMU)やビデオカメラによる動作解析が安価で被験者への負担が少なく,安価かつ一般の入手性がよく,設置・運用が簡便な運動計測システムとして以下の2つのシステムを構築した.1.「IMU+ステレオカメラ」:早い動き(変位)はIMUにより主に計測する.その一方でIMUからは絶対姿勢を得られないために,ビデオカメラ映像によりIMUと身体の初期姿勢を得るシステムとした. 2.「RGBDカメラ」:被験者に何も取り付けない,完全非接触な計測システムとして,一般の入手性は落ちるが小型RGBDカメラ1つで3次元情報が取得できるために設置・運用が簡便である.これら2つの動作計測システムの構築を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画に対して計測システムに仕様変更を行い2つの異なるセンサによる運動計測システムを構築することとし,実装が遅れたために被験者実験は実施できなかった.これらの仕様変更を受けて,本年度の研究計画を変更し,発揮力を測定し介入するためのロボットアームの作製をすることとした.
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の運動計測システムに加え,ロボットアームを用いた力覚センサとディスプレイによる視覚情報提示を連動させた装置を試作し,操作者の操作能力を評価する. 運動計測装置は本年度開発した2種類のもののうち操作者に適したものを医療従事者とともに選定する. ロボットアームは電動車椅子操作を模擬し反力を制御することで様々な状況を模擬する.
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Causes of Carryover |
本研究で構築する運動計測装置の仕様を当初の予定から変更したことにより,次年度に装置の完成が延期になった.それに伴って当初使用する予定金額より少なくなった.
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Research Products
(2 results)