2020 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of Using Weighted Blanket for People with Dementia
Project/Area Number |
18K18430
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 美緒 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任研究員 (70756543)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 福祉用具 / 開発 / 評価 / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
Weighted Blanket (以下,WB)は、寝具の中におもりを入れて身体に圧刺激を与える掛け布団である。これまでに発達障害者や精神障害者による実証が行われており、不安感の減少や睡眠時間の増加、日中の活動性の向上などの効果が明らかにされている。しかし、認知症者に対する効果については、海外にて臨床観察にてその効果が実証されてるものの、学術的な報告は見当たらない。そこで本研究では、認知症者に対するWBの効果を検証した。高齢者施設に入所している様々な症状を示す認知症者にWBを導入した。結果、昼夜逆転症状や徘徊、リロケーションダメージなどの周辺症状に効果があることが確認された(Nakamura et al,2021).一方で、日中徘徊して落ち着きがない者や精神秒役を服用している者、易怒性のある者に対しては、WBをすぐに外して隣人へかけたり、継続して使用しても周辺症状の変化はみられなかった。また、認知症状のレベルにおける効果についても、特徴的な変化は見られなかった。 本研究で得られた成果を公表し、WBの周知や効果的な使用を促す目的で、「重たいブランケット」に関するホームページを作成し、開設した。これまでの研究成果をもとにWB使用時の注意事項並びに効果的に使用するための評価用紙を作成して、だれでも使用できるよう掲載した。
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