2020 Fiscal Year Research-status Report
アナログおよびデジタル・ゲームを包括した「ゲーム・エコシステム学」構築の可能性
Project/Area Number |
18K18438
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松井 啓之 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (90272682)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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Keywords | ゲーム・エコシステム / アナログ・ゲーム / デジタル・ゲーム / アクティブ・ラーニング / 無形資産 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、技術的な面からライセンス管理や頒布が容易なことからプラットホーム化が先行しているデジタル・ゲームを基礎にしながら、アナログおよび デ ジタル・ゲームに関連するデザイン、制作・開発、流通・管理、実施・教育、法制度や社会的影響など、相互に関連していることを踏まえ、特定の分野だけ に着目するのではなく、俯瞰的かつ総合的な研究として、それら関連する分野全てを包括した概念を「ゲーム・エコシステム」と名付け、アナログやデジタルに 限定しない、新しい研究対象・分野・領域としての「ゲーム・エコシステム学」構築の可能性を検討する。 本年度は、これまでに実施したインターネット調査会社を通じ、全国のゲームの利用者を対象としたアンケート調査結果について、詳細な分析を実施した。特に、全国的にアナログ・ゲームの普及が進んでいる状況に加え、メーカーだけではなく、個人でゲーム開発に携わる人が多いことが特徴として現れている。そこで、継続して、我が国における展示会ゲーム・マーケットに参加し、我が国の特徴でもある、個人レベルでゲームを開発している開発者を中心としたヒアリング調査を実施し、研究を進める。 しかしながら、昨年度から続く新型コロナ禍の影響で、関連するイベントの中止、オンライン開催等への変更、出張等の制限を受けることにより、オンラインでのインタビュー等へ変更はしたものの、当初予定していた調査を十分に実施することは出来ず、研究を十分に取りまとめるに至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2018年度、2019年度に実施したインターネットを用いた全国を対象としてゲーム利用者に対する大規模調査の分析を踏まえ、アナログ・ゲームに関するゲームの開発者、ゲーム会社、ゲーム研究者をはじめとした関連分野のステイクホルダーへのインタビュー調査や活動・事例について調査を実施予定であったが、新型コロナ禍の影響で、関連するイベントの中止、変更等により、予定していた調査が実施できず、研究成果の取りまとめが困難な状況となった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実施した、大規模インターネット調査の分析に加え、関連イベントも一部再開されたこともあり、アナログ・ゲームおよびデジタル・ゲーム関係者への調査を並行して進め、それらの統合を図ることで研究の推進を図る。さらに、昨今の社会状況に対応して、インタビュー調査等についてはオンラインの活用を予定している。
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Causes of Carryover |
本年度に実施予定であった、ゲーム関連イベントへの参加およびヒアリング調査等が、新型コロナ禍の影響で中止、形態変更などの影響で実施できず、主に旅費等での執行が行えなかった。 限定されてはいるが、状況が改善した折には、一部対面の調査を再開しており、今後、旅費等の執行に加え、オンラインを積極的に利用した調査へ変更するための追加機器購入などで使用する予定であある。
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