2019 Fiscal Year Annual Research Report
Reserch on Comprehensive Archive of Digital Images for Event and Exhibition
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18K18484
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
脇山 真治 九州大学, 芸術工学研究院, 名誉教授 (00315152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 達郎 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (10363392)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 展示映像 / 映像アーカイブ / デジタル映像 / マルチ映像 / 国際博覧会 / 博物館 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は過年度の科研(B)課題の「展示映像アーカイブのための記録・保存・再現のシステム構築」を引き継ぎ、対象をデジタル展示映像に拡張した。展示映像とは、博覧会や博物館等のために制作された特殊な映像の総称である。すでに20世紀初頭からのフィルムを使用した展示映像に関しては、上映期間後の適切なアーカイブがなされていない実態については研究調査の結果として明らかにしてきた。本研究は加えてデジタル展示映像についても現状を把握し、アーカイブの課題と基本指針を提起することを目的としてスタートさせた。 本研究における「デジタル展示映像」は、ワークフローとして全工程をデジタル処理されたものだけを対象とせず、フィルム作品のデジタル化によるデータファイルも含めた広範囲を包括している。今年度は1988年開催のさいたま博覧会の3面マルチ映像作品『未来への挑戦~渋沢栄一物語~』、1998年3面マルチ映像作品『MANDARA』等をデジタルデータとしてアーカイブし保存指針策定の基礎資料とした。また成果論文としては日本バーチュアル・リアリティ学会へ「娯楽コンテンツとしてのベクションの歴史研究(共著)」(修正投稿・採択待ち)、日本展示学会に「展示映像アーカイブの本質的課題~デジタル映像への応用(単著)」を投稿準備稿(2020年度に学会誌投稿予定)として作成した。この過程の中で展示映像がなぜ保存の対象となっていないか、その理由と課題を明らかにした。 本研究の成果の一部は「展示映像アーカイブセンター」構想として九州大学から民間企業等に提示し、産学連携による継続的な研究の基盤づくりをおこなった。加えて国立映画アーカイブの活動に、展示映像の保存の重要性が再認識される意義を提起した。本研究の今後の展開は、九州大学芸術工学研究院の石井達郎准教授によって引き継がれることを確認しておりこれまでの研究成果を共有している。
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Remarks |
上記WEBページは「マルチ映像研究スタジオわきすた」のサイトであり、当該サイトの中に「展示映像アーカイブプロジェクト」として研究成果の一部を掲載している。
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Research Products
(1 results)