2021 Fiscal Year Research-status Report
Developing Methods Appropriate to Investigate Trademark Depletion: A Linguistic Approach
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18K18513
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
堀田 秀吾 明治大学, 法学部, 専任教授 (70330008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 正晴 立命館大学, 法学部, 教授 (70368017)
井上 由里子 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (60232568)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 言語学 / 法言語学 / 商標 / 枯渇 / コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2021年度終了時までに、1.日本語コーパスで出現頻度の高い内容語、上位3,000語、5,000語、10,000語のそれぞれのレベルの言語表現が、商標としてどの程度登録されているかについて、特許庁が公開している「特許庁商標検索ガイド」などの商標データベースを利用して調査する、2.人名を中心とした頻出姓について、出現頻度上位1,000語について、商標としてどの程度登録されているかを、上記商標データベースを利用して調査する、3.上掲の研究方法1および2で示された調査の結果をもとに、表現の組み合わせの理論的考察を語形成論の立場から、消費者が当該商標をどのように認識するのかを言語心理学の立場から200人規模の実験を通して検討することによって、言語表現の枯渇という現象の現状を言語学的に明らかにし、既存の法学的議論を整理・評価した上で、言語学および法学の両分野からの批判に耐えうる枯渇への対処の方策を提言する、ことを目的として据えていた。上記1、2については、新型コロナの影響による様々な制限のもと、規模を縮小して実施せざるを得なかったが、基礎となるデータベース の構築には至った。残りの研究機関を使って、3の予定を実行していく準備が整ったと言える。共同研究者ともオンライン上で、今後の展開の方向性に関して意見を交換した。2022年度の秋には、これまでの研究成果の公表を兼ねて、シンポジウムを行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響によって、移動の制限、実験参加者の確保、授業準備の負担増などの影響があったため、当初の予定より若干遅れ気味ではあるが、最終年度を迎えるにあたって、研究計画の大半を消化する準備は整いつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに構築したデータベース の精緻化、データの解析、言語理論の応用および実験の実施が今後の主な調査となる。研究成果に関しても、法と言語学会等での口頭発表や学術誌への投稿を始め、外部講師を招いてのシンポジウムなどを行うなどして公表していく予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度までに実施する予定だった被験者を使った心理言語学的実験や成果公表のためのシンポジウムを2022年度に実施するために、予算を次年度に使用する必要が生じた。
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