2022 Fiscal Year Annual Research Report
Interdisciplinary research on abolition of FGM: from "zero-tolerance" to "adaptive governnance"
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18K18541
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
宮脇 幸生 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (60174223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 真紀子 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (40248183)
宮地 歌織 佐賀大学, 芸術地域デザイン学部, 客員研究員 (40547999)
中村 香子 東洋大学, 国際学部, 教授 (60467420)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | FGM / FGC / 女性器切除 / 女子割礼 / ゼロトレランス / アフリカ |
Outline of Annual Research Achievements |
女性性器切除/女子割礼(FGM/C)は、健康被害および人権侵害の観点から国際的な廃絶の対象となっている。だがWHOのFGM/Cの定義とゼロトレランスという廃絶の基準は、ローカルな場に持ち込むとしばしば失敗する。実際の廃絶活動ではグローバルな基準は地域の社会・文化的状況に合わせローカライズされる必要があり、そのためにはそれに関連する様々な地域の文化的・社会的仕組みやニーズを取り入れていく必要がある。FGM/Cについての医学的研究や文化的背景についての研究は多いが、廃絶活動自体を上記の観点から探求した体系的研究はない。NGOによる廃絶の成功例もいくつかあるが、ドナーへの説明責任を果たすものとして書かれたものが多く、地域の実情を正確に反映しているとはいえない。以上をふまえて、本研究は、研究者と開発実務家により組織する学際的な研究会での熟議をとおして、FGM/C廃絶に関する代替モデルを構築することを目的とした。 本研究プロジェクトは、4人の研究代表者・分担者のほかに、9人の国内外の研究者を加え、文化人類学だけでなく、政治学、地域研究、医学面からも、この問題にアプローチした。3回の国際ワークショップ、21回の研究会の他、参加者たちはこの問題について、学会をはじめとしてさまざまな場で発表を行った。 また期間中に、日本語の編著を1冊、英語の編著を1冊出版し、ゼロトレランスとは異なる廃絶モデルについて、いくつかの提言を行なった。なおSpringer社からの英語編著の出版は、最終年度の2023年3月に行われた。
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[Presentation] Comments2022
Author(s)
Yukio Miyawaki
Organizer
TUFiSCo-ILCAA International Symposium :Sexuality in Contemporary Africa: Tradition, Education and Practices
Int'l Joint Research / Invited
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[Book] Female Genital Mutilation/Cutting: Global Zero Tolerance Policy and Diverse Responses from African and Asian Local Communities2023
Author(s)
Kyoko Nakamura, Makiko Toda, Yukio Miyawaki, Getaneh Mehari, Kaori Miyachi, Manami Hayashi, Abdul Rashid, Yufu Iguchi, Siti Nur Afiqah, Nesrin Varol, Yuko Higashi, Rogaia Mustafa Abusharaf
Total Pages
210
Publisher
Springer
ISBN
978-9811967221
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