2018 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of the tasty recipe with the histamine detoxification effect to prevent the allergy-like food poisoning
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18K18609
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
土江 松美 大阪市立大学, 大学運営本部, 技術職員 (90433317)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 食生活 / ヒスタミン |
Outline of Annual Research Achievements |
Histamine単独での分析法に関して、まずGCMSでの分離を試みたが、所有ラインナップのキャピラリーカラム特性と合わず、ピークを捕らえ切れなかった。今後もさらにカラムの選択検討を継続することとし、これと並行して、PDA検出によるHPLCでの分析条件を調べた。Histamineは塩基性が予想以上に強く、ODSカラムでピロリン酸緩衝液にギ酸を加えた系が有効だった。さらに、アミノ酸分析法として、ポストカラムによるニンヒドリン発色法も試みたが、イオン交換樹脂との結合が強固で、クエン酸緩衝液での溶出は困難であった。 そこでひとまずPDA検出によりHPLC分析を使うことにして、次いで魚肉に一定量のHistamineを加えた試料に対してその回収率を見ることで再現性を調べた。固相抽出によって、魚肉中の大量の(1)たんぱく質と(2)脂質に関して、別々の専用フィルターで処理をした結果、(1)処理で回収率約8割、(2)処理では約7割となり、6割弱の回収率となった。(共存物質のピークが重なり正確な収率は出せていない)。(1)(2)共に有効な固相樹脂を用いる1回処理により、回収率は75%程度に改善できた。しかしこの抽出液のスペクトルは、予想を超える遊離アミノ酸のピークの妨害をうけており、更なる処理が必要と判断した。 そこで先の研究で通常のアミノ酸分析条件ではHistamine画溶出しないことを利用し、イオン交換樹脂でアミノ酸分析最終溶出条件にてアミノ酸類を溶出洗浄後、イオン教度の高い溶出を行うことによって、Histamineのピークの定量が可能な状態になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特定の成分に関する食品中の定量分析を行おうとするときには、共雑する膨大な他成分からの収率の良い抽出手法をどう決めていくかが1つの鍵になると予想していた。多量のタンパク質と脂質をはずし、ほぼ同分子量で挙動が似ている遊離アミノ酸との区別について、一定程度のめどを立てることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度最適化してきた分析条件は、今後、系のpHが変わることで、それに沿ったmodifyをその都度行っていく必要が在ると思われるが、常に標準品のHistamineでの分析系を対照にして進めていく予定である。さらに加熱条件をつくる研究環境について、今後整えていく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度、分析手法の研究に集中して取り組んだため、今年度中に整備、発注する予定だった魚肉加熱処理と抽出実験のための研究設備に関して、機種の選定を終えたところまで進んでおり、今年度発注にいたらず、使用額が大幅に減少した形となった。次年度前半にて予定の整備を行う予定であり、そのための財源を次年度に持ち越すこととした。
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Research Products
(4 results)