2019 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of the tasty recipe with the histamine detoxification effect to prevent the allergy-like food poisoning
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18K18609
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
土江 松美 大阪市立大学, 大学運営部, 技術職員 (90433317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 善樹 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (90244631)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 食生活 / ヒスタミン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度から引き継ぎ、ヒスタミンの定量についての測定条件について、イオン強度の高い溶出をターゲットとして条件をふって実験してきた結果、イオン交換樹脂を利用することで定量性を上げることができることを見出した。 そこで次に、条件検討段階での標準品ではなく、食品中という複雑系を見据えて、混合物による分離と定量の再現性を調べた。 すると混合物として魚肉中に含有が見込まれる遊離脂肪酸を用いた場合には、ヒスタミン単独での定量性を常に下回る現象が見られた。同時に、溶出早期にブロードなピークを検出した。このピーク中に、例えばヒスタミンと遊離脂肪酸の複合体が含まれているのではないかと予想して分析中だが、現時点では同定にまで至っていない。 別途小麦粉(多糖類)を添加した系でのヒスタミンの挙動をHPLCで追跡したところ、遊離脂肪酸実験時とは別の溶出時間にブロードなピークを検出し、この分析も並行して進めているところである。 これらは、魚と調理という観点からとらえる本研究において、「油で焼く」「炒める」あるいは「衣をつけて加熱する」という調理のモデル系になりうることを想定しており、その方向での展開を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までの標準品を中心としたモデル実験から、食品としての魚という複雑系の環境に展開できる混合系での実験に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒスタミンのアミノ基と反応しやすいと考えられるカルボニル基を有する遊離脂肪酸や小麦粉デンプンとの混合系での実験結果をもとに、食品(魚)サンプルからの成分抽出という系へと展開し、調理操作による影響を調べる方向へと展開する予定である。
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Causes of Carryover |
食品成分の過熱変化追跡のために使用する予定の過熱機器類について、前もって購入すべき加熱機器の出力や温度範囲に関する条件を確定するため、早期の購入を見送り、次年度購入の予定である。
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