2021 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of the tasty recipe with the histamine detoxification effect to prevent the allergy-like food poisoning
Project/Area Number |
18K18609
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
土江 松美 大阪市立大学, 大学運営部, 技術職員 (90433317)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 善樹 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (90244631)
|
Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
|
Keywords | ヒスタミン |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒスタミンの定量性について、昨年度より検討を重ねてきた。煮物を想定した100度までの加熱では顕著な効果が見られなかった一方、それ以上の温度での加熱(油による、揚げ、炒めなどを想定)では食品成分の複雑な変化と連動してヒスタミンの定量の再現性が低くなった。この原因を探る中で、沸騰水中加熱に比べ、水蒸気加熱においてのヒスタミン量の低下を確認したが、水蒸気加熱の条件の確定が困難で、各種条件で繰り返すもその再現性はあまり高いものではなかった。 一方で並行して、赤身肉を中心として、マグロのような大型魚の切り身だけでなく、背の青い中型魚のサバやサンマ、さらに小型魚のイワシなど、各種の魚を用いて、魚肉の種類による加熱条件によるヒスタミン量の動向について調べて行く中で、カツオ肉を用いた場合に有意な差が出やすいことを見出した。さらに再現性を調べる中で、特にたたきの身を試料として用いた場合に、有意なヒスタミン量の低下を見出した。カツオたたきはその製造工程の中で、カツオの赤身を炎で直接、あるいは高温の輻射熱で焦げ目をつけることから、その処理の瞬間の魚肉表面は、木炭でも1000℃を上回っている。加えて直火処理というのは、加工メーカーならではの加熱方法ではなく、一般家庭の料理の一環として、石綿金網などを用いてコンロで魚を焼くなど、広く普及しているものであり、その効果の再現性は、この調理法の有効性につながると判断された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響によるダメージのため、予定した検討をやり切ることができておらず、研究期間の延長を申請し、実験を進める予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
加熱条件として、研究当初候補に入れていなかった輻射熱加熱による影響について、各種条件下での輻射熱の効果を比較していく予定である。
|
Causes of Carryover |
今年度、コロナの影響を受け、中盤に見出した加熱法についての検討が半ばで終わっている状態である。次年度には、加熱条件として新たに輻射熱加熱という実験環境を整えるため、次年度に実験設備整備のための助成金を必要とする。
|
Research Products
(3 results)