2018 Fiscal Year Research-status Report
教師相互の「授業のみえ」の共感・共有を基盤とした教師教育プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
18K18617
|
Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
姫野 完治 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (30359559)
|
Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
Keywords | みえ / 共感 / 共有 / 教師教育 / プログラム開発 / 伝承 / 授業研究 / 授業観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、伝統芸能におけるわざの伝承システムを援用し、教師相互の授業の「みえ」を共感・共有することを基盤とした教師教育プログラムを開発・試行・評価することを目的としている。具体的には、以下の3つの研究課題を遂行しようとするものである。 1)授業観察及び授業実施時の教師の視線映像の収集とアーカイブ化 2)熟達教師、実習生、指導主事等の「みえ」の傾向分析 3)授業の「みえ」の共感・共有を基盤とした教師教育プログラムの開発・試行・評価 本年度は、このうち2)に焦点を当てて研究を遂行した。これまでに収集した熟達教師と中堅教師、教育実習生による授業実施中及び授業観察中の視線映像から、授業中の各場面での視聴対象や意図、思考、判断を分析した。熟達教師と教育実習生による視線の分析枠組みを構築し、各々の授業のみえの特徴を解明した。この分析を踏まえて、授業実施中及び授業観察中の教師相互の「みえ」を共感・共有し、擦り合わせるような新しい形の教師教育プログラムの構想に着手している。授業観察や授業研究に関する講義や演習等によって、授業を「みる」ことは可能になるが、誰もが熟達教師のように「みえる」わけではない。教師相互の「みえ」を可視化し、「みえる」力の向上を支援するためのプログラム開発につなげていきたいと考えている。なお、本年度は1)にも重点的に取り組む計画であったが、研究協力校の都合により多くのデータを収集することができなかった。次年度は、こちらに重点を置きたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学校現場において、熟達教師や中堅教師、教育実習生の視線データを収集予定で合ったが、研究協力校の都合により、多くのデータを収集する機会が取れなかったため。次年度は、学校の状況もかんがみながら、実践データを収集することに力を入れていきたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
実践データの収集は若干遅れている部分もあるが、それ以外は順調に進んでいる。 当初の研究目的と研究計画を遵守し、着実に成果を上げていきたいと考えている。
|
Causes of Carryover |
研究協力校でのデータ収集が遅延したため、データに関するテープ起こしが翌年に繰り越されたため
|
Research Products
(3 results)