2022 Fiscal Year Annual Research Report
Developing STEM Module in High School based on Realistic Mathematics Education
Project/Area Number |
18K18635
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大谷 実 金沢大学, 学校教育系, 教授 (50241758)
|
Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
|
Keywords | 現実的数学教育論 / 高等学校数学科 / STEMモジュール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,現実的数学教育論に基づき,社会生活・職業・他学問領域との連関を重視する高等学校数学のSTEMモジュールと評価問題を開発し,高等学校数学科の内容や評価システムを刷新することを目的としている. 最終年度には,3つの課題①②③に取り組み,以下の成果を得た. ①現実的数学教育の流れを汲みSGDsを意識した数学コンテストである日本数学A-lympiadコンテストへの参加を継続し,参加チームのレポートの分析を通して,日本におけるSTEM教育において育成できる資質・能力の構成要素を検討した.研究期間全体を通して,日本数学A-lympiadを実施し全国から平均80チーム(320名)程度の参加を得,新種のコンテストを定着できた.コロナ禍で国際本選への参加が制限されたが,2021年度が世界1-2位,2022年度は5-6位に入賞した. ②数学科と他教科と連携した教科横断的な授業実践に関しては,附属高等学校でのWWLコンソーシアムで新しい学習指導要領における現実的数学教育論を反映した授業モデルを実践した.研究全体として「未来しこう国際会議」を開催し,教科横断型の探究活動を北陸地域に展開することができた. ③ 附属高校数学科で「オランダからの挑戦状」という数理クラブをを充実させ,それを発展させ,探究ゼミを組織し,日常や社会生活の事象を数理的な視点で考察する課題を継続的に蓄積した.研究全体と通して,STEMモジュールで活用する課題をとりまとめ,高等学校教授資料「日常生活や社会に事象に数学を活用する力に育成:オランダの「全国共通試験」問題として3冊発行し,全国の高等学校に無償で配布した. なお,研究全体を通して,①②③の課題に関する研究成果を,大学紀要,国際会議,啓蒙雑誌に発表した.
|
Research Products
(6 results)