2019 Fiscal Year Research-status Report
若年層におけるメンタルヘルス課題の革新的解決手法の構築と効果検証
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18K18643
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石見 拓 京都大学, 環境安全保健機構, 教授 (60437291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上床 輝久 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (20447973)
古川 壽亮 京都大学, 医学研究科, 教授 (90275123)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | メンタルヘルス / 学生支援 / 認知行動療法 / iCBT / スマートフォン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はスマートフォンCBTアプリケーション「レジトレ!」を用いて、完全要因デザインによる無作為化介入試験を行い、CBTにおける5つの認知・行動スキルの最も効果的な組み合わせとその効果機序を明らかにすることを目的としている。 2019年度は、パイロットフェーズを経て更新したアプリケーションを用い、研究計画に一部修正を加えた上で、4月の学生定期健康診断に引き続く形での参加説明会を皮切りに春季コホートによるトライアルを開始し、7月までに第8週における主要アウトカムを得た。秋季コホートは研究対象に2大学を追加し、9月下旬より説明会を経てトライアルを開始し、12月までに主要アウトカムを得た。 春季コホートでは248名中227名 (92%)、秋季コホートにおいては152名中140名(93%)が8週間のレッスン期間を完了し、それぞれの主要アウトカムである第8週PHQ-9 (Patient Health Questionnaire 9)の結果を得た。 2018年度秋季コホートの55名中53名を加えると、2019年春・秋季コホートまでの全レッスンのワークシート記入完遂者は455名中420名(92%)であった。また、2018年秋季コホートにおいて、第8週を通過した53名中40名(75%)が第52週の調査票記入を完了し、もう一つの主要アウトカムである第52週 CIDI (Composite International Diagnostic Interview)の結果を得ている。 本研究は1000名を超える試験対象者が必要であるため、期間を通じて様々な媒体を用いた参加者募集を実施した。 2020年度は、COVID-19の影響をうけ、募集活動および研究説明会の全てをオンラインで実施することとなったが、更に2大学を追加し合計5大学によるコホートを対象として春季トライアルを開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試験対象者数において若干の伸びの遅れがあるものの、当初の試験実施計画を拡大することによって研究計画全体としては順調に進捗している。 当初の計画では1大学、春季のみの試験実施で期間内に約1100名の必要対象者数に達すると予測していたが、健康診断会場での募集が難航したため、秋季にも試験を実施すると同時に、対象大学を追加して5大学にするなど、研究の規模を拡大して実施しており、今後は対象者の増加が期待できる状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究目的の達成に向けて、各大学における精力的な参加者募集活動を実施する。これまで2020年度の試験実施に備えて、定期的な会議を通じて、募集媒体の刷新や募集手段、募集範囲の拡充をおこなってきた。また、COVID-19の影響により、全ての研究はオンラインに移行を完了しているが、今後は情報セキュリティに細心の注意を払いつつ、より効果的な募集活動および確実な試験の実施を通じて、研究期間内での目標対象者数の達成および明確な研究結果を通じたエビデンスの創出を目指すこととする。
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Causes of Carryover |
当初計画より試験対象者数が伸び悩んでいるものの、研究対象大学および試験実施回数の増加によって、2020年度の対象者数および謝金の増加が見込まれる。また、研究実施体制の拡大に伴い、事務局体制のさらなる強化が必要となり、引き続き事務補佐員に対する人件費に予算の多くを使用する予定である。
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