2018 Fiscal Year Research-status Report
アジアのユネスコスクールとESD拠点大学の連携による気候変動教育の教育課程開発
Project/Area Number |
18K18650
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤井 浩樹 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (30274038)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 敏典 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (70294395)
|
Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
Keywords | ESD / 気候変動教育 / 教育課程 / ユネスコスクール / アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、東アジア諸国(中国、日本、モンゴル、韓国)と東南アジア諸国(インドネシア、ラオス、ミャンマー)のユネスコスクールとESDの拠点大学が連携し、小・中学校の気候変動教育の教育課程のモデルを開発することである。そこで岡山大学を中心に、参加国のESDの拠点大学で研究チームを組織する。研究期間内に、理科、社会科、総合的な学習の時間における気候変動教育の教育課程を開発し、児童・生徒の気候変動に係るESDコンピテンシーの発達の経年変化を調査・分析する。そして、アジアの参加各国で採用可能で国際的に通用する気候変動教育の教育課程のモデルを提示する。平成30年度(1年目)は、以下の研究を実施した。 (1)試行段階として、日本の小・中学校理科における気候変動教育の単元と授業を開発し、小学校第4学年と中学校第2学年を対象に実践・評価した。この過程では、スタッフルビーム(Stufflebeam, D.L.)のCIPPモデル(Context, Input, Process, and Product Model)を用いたカリキュラム評価の手法を用いた。(2)本格実施の基礎資料を得るために、小・中学校の気候変動教育の現状把握を目的とした調査問題を作成した。次年度最初に参加国において調査を実施・分析する予定である。(3)研究の過程では、参加国の研究者による検討会議を実施した(平成30年10月、インドネシア教育大学)。上記(1)の成果等を参考にしながら、教育課程開発の基本方針について協議した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、気候変動教育の教育課程開発の基礎となる単元や授業を開発・実践・評価できたため。また、本格実施に向けて、アジアの小・中学校の気候変動教育の現状把握を目的とした調査問題を作成できたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度(2年目)は、次の研究を実施する。(1)アジアの小・中学校の気候変動教育の現状を踏まえ、気候変動教育の授業、単元、教育課程を本格的に開発・実施・評価する。対象学年は小学校第4~6学年、中学校第1~3学年とする。(2)評価の結果を踏まえ、参加国で採用可能な気候変動教育の教育課程(仮案)を作成する。(3)研究の質的向上を図るため、研究成果を公開し、外部からの評価を受ける。日本理科教育学会等の国内学会、ならびに2019ESERA(欧州科学教育学会)等の国際学会を予定。
|
Causes of Carryover |
研究の過程において、平成30年10月に参加国研究者による検討会議を実施した。計画段階では日本(岡山大学)で実施する予定であったが、研究者が集まりやすいインドネシア(インドネシア教育大学)で実施したために、外国旅費が当初予定していた額を下回った。その結果、次年度使用額が生じた。 次年度には日本(岡山大学)で検討会議を実施する予定であり、これに上記の額を充てることを計画している。
|
Research Products
(7 results)