2020 Fiscal Year Research-status Report
問題診断克服型FDモデルの開発-教員の研究指導能力向上を目指して
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18K18660
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
舟島 なをみ 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (00229098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 登志子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60415560)
鹿島 嘉佐音 千葉大学, 大学院看護学研究科, 技術職員 (80828153) [Withdrawn]
山下 暢子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30279632)
服部 美香 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 准教授 (60618320)
小澤 弘明 千葉大学, 国際教養学部, 教授 (20211823)
白川 優治 千葉大学, 国際教養学部, 准教授 (50434254)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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Keywords | 修士論文指導 / 問題 / 尺度開発 / 看護学研究 / 教育学研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、問題診断克服型FDモデルの開発に不可欠な研究指導に携わる教員が修士論文の指導上直面している問題を診断する尺度、看護学研究(修士論文指導用)と教育学研究(修士論文指導用)の開発に向け、以下の研究を実施した。 問題診断尺度―看護学研究(修士論文)指導用―の開発に向け、質的帰納的に解明した看護学の修士論文指導に携わる教員が直面する問題を基盤に問題診断尺度の28質問項目を作成した。専門家会議を開催し、尺度の回答しやすさ、内容などに意見を求め確認したのち、尺度の信頼性と妥当性確認のために調査を実施している。現在、回収できている調査尺度が114部である。そのため、引き続き調査を継続している。 また、問題診断尺度―教育学研究(修士論文)指導用―の開発に向け、昨年回収した63名の教育学系研究科に就業する教員が修士論文指導上直面した問題あるいは直面している問題に関する自由回答式質問への回答をBerelson,B.の方法論を参考にした看護教育学における内容分析を適用し、質的帰納的に分析した。その結果、教育学の修士論文指導に携わる教員が直面する問題「研究に必要な準備不全学生への指導回避不可」「学生個別の研究阻害要因排除に向けた指導難航」「専門性が異なる研究課題への指導不可避による十分な指導可否懸念」「学生の経済状況への配慮による高額な書籍購入推奨躊躇」など28種類が明らかになった。しかし、分析対象となったデータが63名の回答であるため、この研究成果は般化できない。今後、明らかになった問題28種類の一般化に向け、半構造化面接法を用いたデータ収集を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和2年度、研究を終了予定であったが終える事が次の理由により出来なかった。COVID-19感染拡大の影響を受け、問題診断尺度―看護学研究(修士論文)指導用―の開発に向けた調査を開始しているがまだ分析に必要なデータ数を収集できていない。また、問題診断尺度―教育学研究(修士論文)指導用―の開発に向け、質的帰納的分析を終え、教育学系研究科に就業する教員が修士論文指導上直面する問題28種類を解明できた。しかし、分析対象となった回答者が少ないため、結果の一般化に向け、半構造化面接法を用いたデータ収集を追加して行うことが必要となった。さらに、2つの尺度が完成できなかったため、当初計画していた問題克服に向けたFDモデルの考案に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
問題診断尺度―看護学研究(修士論文)指導用―の開発に向け、引き続き積極的に研究協力者を探し、今年度前半には、分析に必要なデータ数を収集する。また、問題診断尺度―教育学研究(修士論文)指導用―の開発に向け、解明した教育学系研究科に就業する教員が修士論文指導上直面する問題の一般化に向け、半構造化面接法を用いたデータ収集を追加して行い、問題を診断するチェックリストを作成する。さらに、作成した尺度とチェックリストを用いたFDモデルを考案する。
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Causes of Carryover |
問題診断尺度―看護学研究(修士論文)指導用―の開発に向けたデータを必要数まで収集できなかったこと、問題診断尺度―教育学研究(修士論文)指導用―の開発まで研究が進まなかった。そのため、2つの尺度開発に必要な調査費、データ入力費と考案したFDモデルの有効性の検討のためのインタビュー費が次年度使用額として生じた。今年度、次年度使用額を問題診断尺度―看護学研究(修士論文)指導用―の開発のための調査費とデータ入力費、教育学系教員が直面する問題の一般化に向けた調査費とチェックリスト作成のための費用、考案するFDモデルの有効性検討のための費用、研究成果発表のための費用として使用する。
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Research Products
(1 results)