2018 Fiscal Year Research-status Report
顔貌の特異性が先天性疾患児と養育者に与える長期的影響の解明と心理学的支援開発
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18K18661
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Research Institution | Maebashi Kyoai Gakuen College |
Principal Investigator |
松本 学 共愛学園前橋国際大学, 国際社会学部, 教授 (20507959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 昌利 東北大学, 大学病院, 講師 (00451584)
菅原 準一 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (60280880)
今井 啓道 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (80323012)
三浦 千絵子 東北大学, 大学病院, 助教 (80509240)
遠藤 利彦 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (90242106)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 口唇口蓋裂 / 外見 / アピアランス / 先天性疾患 / 心理社会的支援 / 可視的差異 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、先天性疾患における顔貌の特異性が養育者・患児に与える影響を発達の早期段階から縦断的に調査するとともに、得られた知見による臨床発達心理学的支援開発を目的として実施されている。初年度(2018年度)はa)地域産院と治療専門機関である東北大学病院唇顎口蓋裂センター(形成外科・産科。以下、当センター)とのネットワーク構築、ならびにb)顔貌の特異性の影響を踏まえた研究デザインの検討を行うことについて研究分担者と検討し、実施に向けた準備を行った。a)については東北地方のCL/CP治療専門機関である当センターにおいて研究代表者を中心に形成外科および産科による検討を経て、まず仙台市内で産婦人科開催の市内産科医が一同に集う講演会において、産科医が出生前診断において口唇裂口蓋裂の発見と対応をどのように行っているか意識調査を行うこととなった(形成外科医の口唇裂口蓋裂治療についての基本的知識の提供含む)。また、この講演会をきっかけに研究協力についてのネットワーク構築についても行うこととなっている。b)顔貌の特異性の影響を踏まえた研究デザインの検討についても、従来行われてきたデータ収集のあり方をチーム会議を設けて見直しを図り、より顔貌の 特異性の影響を見られるような縦断研究になるようデザインを検討している。更にc)支援プログラム開発を視野に、研究代表者が英国St Thomas Hospitalの口唇裂口蓋裂治療チームを短期訪問し、当Hospitalやその関連病院において実施されているチームによる多職者連携による医療的・心理学的支援の実際を視察した。また、チームの心理士責任者とミーティングを行って、必要な知見と技法等の取得をはかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度(2018年度)は地域産院と治療専門機関である東北大学病院唇顎口蓋裂センターとのネットワーク構築、ならびに顔貌の特異性の影響を踏まえた研究デザインの検討を計画しているが、病院間の関係構築であるため、各所と相談しながら慎重に実施に向けた準備を行った。また、本研究は並行して当センター外来での心理臨床業務も行っており、ケース数の増加に伴ってその対応にも時間がかかっている。そのため、今年度については調査実施には至らず、調査のための準備・打ち合わせに費やされた。調査実施のための研究倫理委員会はすでにパスしているので、新年度はより集中的に調査に向けて形成外科や産科と連絡を密に取りながら、作業を進めたい。一方、初年度にこの領域の先進地域である英国のSt Thomas Hospital口唇裂口蓋裂治療チームを訪問し、彼らの多職者連携による医療的・心理学的支援の実際についても視察することができた。こちらについては今後、紀要論文等で発表する必要があると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
新年度(2019年度)は、まず宮城県内において唇顎口蓋裂に関わる治療について産科医を対象としたパイロット調査を実施し唇顎口蓋裂についての県内産科医の対応のあり方を把握したい。調査については適時改定しつつ、知見を学会等で発表するとともに、さらなる調査を宮城県以外の東北地方で実施していきたい。また、上記知見をもとに形成外科と産科とのネットワーク構築を図るため、必要な資料の作成や具体的な連絡体制の整備を試みてみたい。また、産科医の協力を依頼しつつ、患児・家族を対象とした調査も一部実施していきたい(当センターでの患児・家族への心理学的支援も並行して実施)。 こうして新年度に得られた知見はセンターwebでの公開を随時行うとともに、学会発表や紀要論文などに発表したい。さらに初年度に訪問した英国St Thomas Hospitalやその他の関連施設を訪問し、当センターでの支援構築に活かしていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
初年度(2018年度)はa)地域産院と治療専門機関である東北大学病院唇顎口蓋裂センター(形成外科・産科。以下、当センター)とのネットワーク構築、ならびにb)顔貌の特異性の影響を踏まえた研究デザインの検討を計画していたが、a)のネットワーク構築とb)研究デザインが密接に連関するため、各所と相談しながら慎重に実施に向けた準備を行ったため時間がかかってしまった。また、本研究は並行して心理臨床業務も行っており、ケース数の増加に伴ってその対応にも時間がかかっている。そのため、今年度については調査実施には至らず、調査のための準備・打ち合わせに費やされた。調査実施のための研究倫理委員会はすでにパスしているので、新年度はより集中的に調査に向けて形成外科や産科と連絡を密に取りながら、東北地方での調査・訪問を今年度からすすめていきたい。さらに初年度に訪問した英国St Thomas Hospitalの口唇裂口蓋裂治療チームによる多職者連携による医療的・心理学的支援の実際についても引き続き緊密な連絡をとり、再度の訪問や他の先進施設の視察も行っていきたい。
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Research Products
(2 results)