2019 Fiscal Year Research-status Report
Higher-level sharing of natural conversation teaching materials which facilitate the oral communication proficiency:For the formation of the community
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18K18685
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
宇佐美 まゆみ 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究領域, 教授 (90255894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 誠 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 教授 (30182489)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 自然会話教材 / 生教材 / オンライン教材 / e-ラーニング / コミュニケーション能力 / 語用論 / 談話研究 / 第二言語習得論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、今日「自然会話データ」の意義と貴重性が認識されていることに鑑み、NCRB(Natural Conversation Resource Bank)という「自然会話リソースバンク」を構築し、オンライン上にプラットフォームを構築することによって、収集や文字化に膨大な時間と労力がかかる「自然会話の分析」と、それを用いた「自然会話を素材とする教材」を、広く関連の研究者、教育者に公開し、活用してもらうことを企図している。より具体的には、NCRBは、「研究用」と「教材用」の2つから成る、自然会話データを格納した共同構築型多機能データベースとなっている。本研究の目的は、そのうち、教材用のシステムを用いて、国内外の協力者にNCRB上で「自然会話を素材とする教材」の作成を行ってもらい、その評価と分析を行うことである。その上で、今後の自然会話教材のオ ンライン上での高度共有化に向けての「共同体」の形成・発展のための「基盤」を構築することである。 2019年度は、昨年度までに構築し、試験運用しているNCRBに、今後の公開に向けて、セキュリティーの観点から、どのように運用していくかということを弁護士とも相談しながら検討し、「利用登録制」とすることにし、そのための機能の拡充を行った。また、実際の教材作成機能や、利用の際の動作確認を兼ねて、いくつかの新規教材を作成し、格納した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NCRBの基本的な機能について改訂し、新規データを追加するとともに、NCRBプラットフォームの問題点の見直し、今後の一般公開に向けて、著作権問題や、利用規定について弁護士に確認してもらうなど精査を行った。その結果「利用登録制」とすることにし、そのための機能の拡充を行い、一般公開への準備はほぼ整った。また、その上で、今後の自然会話教材のオンライン上での高度共有化に向けての「共同体」の形成・発展のため、関連の世界各地で、NCRBの紹介やデモを行い、NCRBネットワークの「基盤」を構築することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初、できるだけ多くの日本語教育関係者と「自然会話を素材とする教材」という世界的にまだ例のない教材と、その「共同構築」ということを企図した。この点は変わっていないが、そのためには、セキュリティー等の万全の対策が必要であるため、利用登録型とすることにした。その体制の中で、より広く利用を促すための運用のルール作りを優先し、具体的な教材の評価は、その体制が万全となった後に回すこととしたい。
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Causes of Carryover |
業者委託の形で、NCRBのプラットフォームの構築、改訂等を行っているが、業者の都合で、利用者登録のセキュリティーを堅固なものにするなど、こちらが計画している機能すべてを当該年度内に実装するのは難しいという見通しの連絡が来たため、今年度は、優先順をつけて必要機能を実装してもらうこととし、一部の機能については、次年度早々に着手することにしたため。来年度は、これに加えて、計画通りの機能を実現することになっている。
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Research Products
(23 results)