2021 Fiscal Year Annual Research Report
Person misidentification through visual information: Toward the psychology of person misidentification
Project/Area Number |
18K18699
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
伊東 裕司 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (70151545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 大志 杏林大学, 保健学部, 講師 (80726084)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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Keywords | 人物誤同定 / 認知的失敗 / 人違い / 日誌法 / 実験室実験 / フィールド実験 / 親近性 / 類似性 |
Outline of Annual Research Achievements |
日常の生活の中で出会った人物(既知人物、あるいは未知人物、以下目撃人物という)を間違えて別の既知人物(以下、誤同定人物)と判断してしまう「人違い現象」について、研究機関を通して、日誌法を中心とした質問紙調査、実験室実験、フィールド実験という3つの方法を用いて研究してきた。2021年度には、日誌法による質問紙調査に関しては、コロナ禍のため、マスクを着用した人物を見ての人違いについて調べることを余儀なくされたが、約300名を対象とした調査を実施した。今回の調査でも、前回の出会う人物がほとんどマスクをしていない状況での調査と同程度の人違いが報告されたが、人と出会う機会が減っていることを考慮すると、マスクの着用が人違いを増加させていることが推測される。なお、マスク着用下での人違いの特徴については、現在分析中である。 実験室実験では、人為的に実験室で人違いを生起させることが確認されている、別の課題を遂行中にPCの画面上に提示される顔から有名人を探す課題において、閾下単純接触により未知人物の顔に対する親近性を高めることが、その顔を見たときに有名人と誤って判断してしまう人違いの生起頻度が上昇することを明らかにし、人違いのメカニズムに親近性がかかわっていることを示唆した。フィールド実験では、以前に行った、待ち合わせ場面を設定し実験室外の日常的な状況の中で人違いを生起させるフィールド実験の結果の分析を進めた。3割程度の被験者に人為的に人違いを生起させうることが示されたほか、目撃人物と誤同定人物の顔および服装の類似性のいずれもが人違いを増加させるが、人違いの生起や持続の仕方はいずれの類似性により人違いが生じたかによって異なることが示唆された。
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Remarks |
以下のDOIに研究論文のpreprintを公開した。 https://doi.org/10.31234/osf.io/u8jx4 https://doi.org/10.31234/osf.io/2etpm
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Research Products
(1 results)