2019 Fiscal Year Annual Research Report
Demonstration of high sensitivity and high resolution X-ray imaging with structured X-ray light source
Project/Area Number |
18K18752
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
志村 考功 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (90252600)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | X線 / 光源技術 / 量子ビーム / 位相イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では独自のX線源である構造化X線光源を用いることにより、従来法を凌駕する高感度、高分解能かつ低価格を実現する透過型X線撮像法の実証を目的とする。 透過型X線撮像装置は物質の内部を非破壊で観察できることから様々な分野で活用されている。安全・安心な社会の実現のためには、医療用としては低被爆線量と高精度診断の両立、非破壊検査装置としては検査精度の向上と低コスト化を両立し、多様な要求に答えていく必要がある。 申請者はダイヤモンド基板にターゲット金属を埋め込んだ構造化X線ターゲットを検討してきた。このターゲットを用いた場合、実効的な光源形状は埋め込んだターゲット金属形状できまり、そのフーリエ変換はその光源から放射される光の空間コヒーレンスに相当する。さらに、ダイヤモンドの熱伝導率は格段に高く、従来ターゲット材として用いることができなかった低熱伝導率材料もターゲットとして用いることが可能になる。 X線ターゲットとして使用することが困難であった低熱伝導率の希土類金属であるランタンをダイヤモンド基板に埋め込むことにより、X線ターゲットとして用いることができることを示した。また、マルチライン状に埋め込むことにより空間コヒーレンスを制御し、位相格子と組み合わせることによりX線位相イメージングが可能であることを実証した。 さらに、微小埋め込み光源により電子線照射領域よりも実効光源を微細化することができ、空間分解能が向上することを示した。また、ピクセル検出器を用いたチャージシェアリング解析により、吸収、位相、散乱像について多波長のマルチモーダルイメージングが可能であることを示した。位相感度と空間分解能の向上、原子番号の近い材料の元素分析が可能であることを実証した。
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Research Products
(3 results)