2018 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of Principles for Machine-Learning Assisted Analysis of Plasma Surface Reactions
Project/Area Number |
18K18753
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜口 智志 大阪大学, 工学研究科, 教授 (60301826)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 機械学習 / 深層学習 / スパースモデリング / ノンパラメトリック回帰 / 人工知能(AI) / 記述子 / プラズマ・インフォマティクス / プロセス・インフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
半導体デバイス製造工程に使われるプラズマプロセス技術は、デバイスの超微細化を主導し、巨大産業と結びついている。現在、半導体デバイスの微細化が極限にまで進み、原子レベルの構造加工が研究対象となる中、ある特性を持つ薄膜やプロセスを実現にするには、どの基板材料を用いて、どのようなプラズマ条件が必要か、という問題に対する回答を与える必要がある。この問題に回答する人工知能(AI)開発の第一歩が、本研究課題であり、具体的には、プラズマ表面相互作用研究分野において、機械学習を用いて、数値シミュレーションや実験から得られた大量のデータを処理することにより、まだ研究のなされていない物質とプラズマの組み合わせに対するプラズマ表面相互作用を予測する技術を確立し、その予測手法に学術的基礎を与えることを本研究の目的とする。本年度は、プラズマを用いた微細加工において、プラズマと基板との相互作用を理解するために重要なパラメータであるスパッタ率の予測手法を開発した。すなわち、本研究では、機械学習を用いて既知のスパッタ率データから予測モデルを作成し、これら新規プロセス開発の効率化を行った。予測モデルの作成には、ノンパラメトリック回帰であるGaussian process regressionを用いた。スパッタ率のデータセットは文献から収集し、基板原子の質量、原子番号、融点と、照射イオン種の質量、原子番号、照射エネルギー等を記述子として回帰を行った。前提となる知識などを入れずデータのみから予測モデルを作成したにもかかわらず、実験値と予測はよく一致しており、高い精度の予測モデルを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、物理スパッタリング・イールドの経験則を記述したYamamura-Tawaraの公式 [Y. Yamamura and H. Tawara: Atomic Data and Nuclear Data Tables 62, 149-253 (1996)] を、同公式を基に作成した大量のイールド値にノイズを重畳した人工のイールド・データを作成し、そのノンパラメトリック回帰から、Yamamura-Tawaraの公式を再発見することにより、機械学習の手法を確立することを目的とした。本年度の研究では、早いうちにその作業を終え、過去に実験的に求められた多量のイールドデータから直接、幅広い基板物質および入射イオン種、入射イオンエネルギーに対して、機械学習によりイールドを予測する手法を確立した。また、本研究において、ベイズ推計により、Yamamura-Tawaraの経験則に用いられる各種パラメータの物理的意義を明らかにすることが可能となった。こうした結果を踏まえ、現在までの進捗状況に対して、上記の判断を下した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で、大量のデータからスパッタリング率を予測する手法を確立したが、今後は、その物理機構をより詳細に理解するため、系を記述する各種の記述子の相対的重要性を、より系統的な解析により、定量的に評価する。具体的には、基板を構成する原子および入射イオンの質量や原子半径、基板を構成する原子の結合エネルギーに関係する物理量(表面結合エネルギー、融点、沸点等)、イオン入射エネルギー等、関連すると考えられる多数の記述子の相対的重要度を評価する。また、原子間ポテンシャルエネルギーの特徴量を記述子としたとき、このポテンシャル関数と、この原子で構成される物質表面のスパッタリング・イールド(エッチング率)の関係を分子動力学シミュレーションにより求め、データベースを作成する。この結果と、上述した記述子群の関係を明らかにすることにより、スパッタリング現象・エッチング表面反応の物理機構を明らかにする。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] The future for plasma science and technology2018
Author(s)
Klaus-Dieter Weltmann, Juergen F. Kolb, Marcin Holub, Dirk Uhrlandt, Milan Simek, Kostya (Ken) Ostrikov, Satoshi Hamaguchi, Uros Cvelbar, Mirko Cernak, Bruce Locke, Alexander Fridman, Pietro Favia, Kurt Becker
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Journal Title
Plasma Process Polym.
Volume: 16
Pages: 197001-1, 29
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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