2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K18764
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 昌英 東京工業大学, 理学院, 教授 (80383511)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | ニュートリノ |
Outline of Annual Research Achievements |
(i)未開拓の20桁にも及ぶ小スケール(1Mpc=3x1020km以下のスケール)における原始密度揺らぎの性質、(ii)その原始密度揺らぎを作り出したインフレーションの性質、(iii)まだ十分に解明されていないニュートリノの性質、を明らかにすることを究極的な目的とし、宇宙初期に作られた宇宙ニュートリノ背景放射について研究を行いました。よく知られている宇宙マイクロ波背景放射の定式化と対比させながら研究を進めました。まず、第一ステップとして、簡単のためにニュートリノの質量がゼロと仮定してボルツマン方程式を書き下しました。また、解析的な取扱を可能にする近似についての吟味を行いました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
宇宙マイクロ波背景放射の定式化と比べて複雑で解析的な取扱いがより難しいため、適切な近似を行うのに苦労しました。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、ボルツマン方程式をなるべく解析的に解き、宇宙ニュートリノ背景放射の性質を解明します。
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Causes of Carryover |
今年度は定式化に時間が取られ、まだ、それほど成果が出ていないため、成果報告のための研究会参加等を控えました。また、まだ数値計算を行う段階でないため計算機の購入も控え、また、ポスドク研究員もまだ雇用しませんでした。次年度以降に、成果発表を行うと共に、必要があれば数値計算への実装化のために計算機を購入し、ポスドク研究員を雇用する予定です。
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