2018 Fiscal Year Research-status Report
Large area of 3D fabrication by atomic Moire using graphene and electron beam
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18K18811
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水谷 康弘 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (40374152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高谷 裕浩 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70243178)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | タルボット効果 / 三次元リソグラフィ / フォトリソグラフィ / ホログラフィ / 一括露光 |
Outline of Annual Research Achievements |
100nm程度の線幅の三次元加工をこれまでの露光装置で可能か否かの判断を行った.そのために,二重露光方式を採用し,さらに,マスクシフトを行った.提案しているタルボット効果とは,回折格子透過直後に三次的に出現する周期的な光強度分布である.この光強度分布をりようして,フォトレジストを硬化させるだけで加工が実現する.しかしながら,サブナノオーダ以下の加工を実現するためには,得られる加工が格子の大きさと光の波長による回折限界に依存してしまうため,新たな手法が必要とされていた.そのため,格子にグラフェンを採用し,さらに露光源として電子ビームを利用することを提案している.そのために,本年度は,既存の光加工の精度の限界を見極めることを行った.具体的には,二回露光を行うこととし,それらの露光の前後で格子をわずかながらシフトさせることで光強度分布に変化をもたらした.格子の幅の50%のシフトを行うことで線幅が1/4波長(100nm)程度の幅の加工を実現できた.本手法は,回折限界を超えていることから,この試みだけでも意義がある.また,本研究課題の提案を見据えたたところの目標としては,100nm以下を当面の目標とすれば良いことがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は,既存の露光装置の加工限界を見極めることと,さらにそのときに得られる加工が100nm程度の線幅の三次元加工を実施することである.新たな手法として,二回露光を行うこととし,それらの露光の前後で格子をわずかながらシフトさせることで光強度分布に変化をもたらした.格子の幅の50%のシフトを行うことで線幅が1/4波長(100nm)程度の幅の加工を実現できた.また,本手法は,回折限界を超えていることから,この試みだけでも意義がある.また,本研究課題の提案を見据えたたところの目標としては,100nm以下を当面の目標とすれば良いことがわかった.以上より,概ね順調に研究が推移している.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の方針として, (1) 線幅をさらに狭くすること,また,そのために,グラフェンと電子線を利用する, (2) フレキシブルな三次元加工を行うこと, の2点である. (1)に関しては,まずは,電子顕微鏡に備え付けの電子ビームを用いて加工を行う.また,格子としてグラフェンのモアレを発生させる必要があるが,グラフェンのハンドリングも含めて検討する予定である.(2)に関しては,既存の光露光をベースとして空間位相変調器を用いることで任意の光分布を作り出す.そのために,ホログラフィの考えを導入し,さらに,機械学習を用いて逆計算を行う予定である.
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Causes of Carryover |
グラフェンを使った加工を行う予定であったが,グラフェンのハンドリング方法を検討していたことと,既存の光露光による方法の限界の見極めに時間を要したため次年度に使用額が生じた.ただ,その結果,既存の加工方法が回折限界以下でも可能であることがわかり大きな進展があった.
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Research Products
(1 results)