2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K18843
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
片桐 崇史 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90415125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 祐司 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10241530)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 導波路型分岐素子 / 中赤外光 / 中空導波路 |
Outline of Annual Research Achievements |
モード結合理論を漏れモード伝送路に拡張することによる放射波を介した中空導波路間光結合理論の構築と、それによって予想可能となる結合長と結合効率の構造依存性を理解し、充分に小さな挿入損失を有する赤外光合分波器を実現するための必要条件とその機構を明らかにすることを目的として、本年度は以下についての検討をおこなった。 1. 矩形中空導波路を用いた2分岐素子の設計と評価:矩形中空導波路を用いた2分岐素子を設計し,その製作および評価を行った.製作した矩形導波路の出射端に内径1㎜の中空光ファイバを2本並べて配置し,その出射光パワーを測定した.導波路損を含めた分岐素子全体の挿入損は4 dB程度,分岐比は57:43となった.中空光ファイバから矩形導波路に光を入射することで,マルチモード干渉によりビームを2つに分岐でき,出射端にファイバを設置することでファイバ型分岐素子として機能することを確認した. 2. テーパ型中空導波路型分岐素子の設計と評価:矩形中空導波路による分岐素子の小型化を目的として,テーパ状の導波路の導入について検討した.入射側から出射側に向けて大口径化するテーパ構造により、素子の短尺化が可能であることを、理論計算と実験により示した.さらに,短尺化により分岐素子の挿入損失が低減されることを確認した。 3. テラヘルツ帯における中空導波路のモード解析:テラヘルツ帯において中空導波路の伝送モードの詳細な解析を行った。テラヘルツ時間領域分光法により、伝搬モードの位相情報から分散特性を算出し,誘電体高反射層の干渉効果による異常分散特性を観測した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コア径の変動係数が異なるマルチコアファイバの製作が難航したことで、当初予定していた研究計画が遅延したため。
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Strategy for Future Research Activity |
矩形中空導波路のマルチモード干渉を原理とした分岐素子の開発を並行して推進し、中空導波路間光結合による分岐素子の開発をサポートする。これらの比較実験により、挿入損失低減に資する指導原理を明らかにする。
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Causes of Carryover |
代表者の所属機関変更があり、初年度に計画していた実験の一部が実施困難となった。繰越した研究費と次年度使用予定の額を合わせて研究環境を整えるともに、実験試料をこれまでに製作したものに限定することにより製作費用を節約し、当初の実験計画に復帰する。
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Research Products
(2 results)