2020 Fiscal Year Annual Research Report
A constructive understanding of antennal fencing that causes fighting behavior through interventions in the movement
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18K18860
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉本 靖博 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (70402972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青沼 仁志 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (20333643)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | コオロギ / アンテナフェンシング / 闘争行動 / 電気刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
コオロギを含む昆虫が見せる特徴的な振る舞いの一つであるアンテナフェンシングに着目し,アンテナフェンシングにおいて闘争行動成立のためにキーとなる運動は何か,そして,その運動を生み出す仕組みはどうなっているのか?を解明していくことで,「闘争行動を引き起こすアンテナフェンシングの構成論的理解」 とした本研究の目的の達成に向けて研究を行った.当初の研究計画では,本研究課題は2019年度で終了の予定であったが,2020年7月に開催される予定であった国際学会にて発表を行うため,補助事業期間延長申請をした.しかしながら,COVID-19の影響のため,該当国際学会が2022年まで延期となった.そこで,2020年度では「筋刺激によるアンテナフェンシングへの介入実験(2)」をさらに継続して実施した.ただし,COVID-19の影響ため,共同研究者が在籍する北海道大学での追加での実験が実施できなかったため,昨年度までに実施したコオロギへの電気刺激実験の解析をおこなった.刺激を与えた個体とintact個体との闘争行動実験を比較したところ,電気刺激を与えることにより,クロコオロギの活動性が向上していることを示唆する結果が得られた.これは,電気刺激を与えることにより,クロコオロギの活動性を向上していることを示唆するものである.続いて,電気刺激のための電極の挿入や各種薬剤の注入を補助するための,昆虫を対象とした手術台を作製した.対象昆虫のroll, pitch, yaw姿勢をステッピングモータにより精密に制御できる構成となっている.これにより,これまで非常に時間がかかっていた電極挿入を短時間で行い,実験対象個体を手早く数多く準備することができることが期待できる.
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