2019 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of irrecoverable state change mechanisms due to freeze-thaw cycles by micro- to mesoscopic visualisation
| Project/Area Number |
18K18871
|
|---|
| Research Institution | Hokkaido University |
|---|
Principal Investigator |
西村 聡 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (70470127)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
肥後 陽介 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10444449)
所 哲也 北海学園大学, 工学部, 准教授 (40610457)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
| Keywords | 土質力学 / 凍結 / 融解 / 地盤材料 / 可視化 / 地盤変形 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
地盤材料が凍結・融解を繰り返す際に、排水条件下では体積の変化、非排水条件下では有効応力の変化など、不可逆な状態変化が起こる。この現象のメカニズム解明を経て、地盤変形解析や防災技術の発展に有用な土質モデルを構築することを目的として室内土質試験・マイクロフォーカスX線CTスキャン・要素モデル化などを含む多面的な研究を実施し、実際の工学的解析に適用できる数理モデルを開発するとともに、入力パラメタの推定に必要な実験手法の骨子をまとめた。X線CTを用いた室内試験からは、マクロな熱流方向に対して水分移動が起こる、いわゆる凍上現象とは原理・スケールが異なる、ミクロ～メソスケールでの不可逆過程が起こっており、これが高塑性粘土の体積変化に対して支配的であるのに対し、低塑性粘土ではほとんど体積変化に関与しないことがわかった。一見、繰り返し凍結・融解により同じように体積収縮が進んでいくように見えても、その原理は土によって異なることが示され、これは体積変化の有効応力依存性に顕著に現れることが明らかになった。よって、拘束圧下で急速な凍結・融解を行うことで、これらの特性を簡易かつ迅速に定量化できる新たな装置を開発した。これは非常に簡易かつ安価に製作できる装置であり、一般的な試験室に容易に導入できるものである。
凍結工法などの実務過程において上記の力学的特性を設計に反映する手段として、非線形有限要素法などの数値解析に組み込み可能な新しい数理モデルを開発した。このモデルはメソスケールでの粘土不均質化に基づいて物理的に明快な形で定式化されているとともに、前述の試験法から導出されるパラメタを直接用いて較正できるといった利点がある。今後は、高位な自然構造を有する土質等への適用について更なる検討が必要であるが、再構成粘土の凍結・融解挙動の過程解明とモデル化については飛躍的な進展がえられた。
|
-
[Journal Article] Morphological transitions for pare water and pore air during drying and wetting processes in partially saturated sand2020
Author(s)
Kido, R., Higo, Y., Takamura, F., Morishita, R., Khaddour, G. and Salager, S.
-
Journal Title
Acta Geotechnica
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
