2019 Fiscal Year Annual Research Report
Non-destructive evaluation of residual tension of ground anchor using resonance phenomenon
Project/Area Number |
18K18875
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
八嶋 厚 岐阜大学, 工学部, 教授 (90144394)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | グラウンドアンカー / 固有振動数 / 残存緊張力 / スィープ加振 |
Outline of Annual Research Achievements |
グラウンドアンカー(以下、アンカー)は、自然斜面や切土、構造物等の安定化を図る目的で用いられる。アンカーは、一般に自然地盤に設置されるため、対策効果を発揮するためには、アンカー自体に常に応力が作用し、地盤にも負担が生じる。アンカーおよび地盤の安定性を評価するためには、アンカーに作用している現状での緊張力を確認しなければならない。アンカーの残存緊張力は、リフトオフ試験や荷重計等で確認できるが、数多くのアンカーを、長期的・定期的に計測することは、費用面及び安全対策上困難である。本研究では、こうした課題を解決するために、模型実験と現場実証試験を通し、振動法を用いた新しい非破壊計測方法を提案した。その結果、ある程度の精度で、さまざまな定着タイプのアンカーの残存緊張力を推定することが可能となった。 模型実験および現場計測事例から、すべてのアンカータイプについて、自由長部の卓越振動周波数が、正確に、客観的に読み取れるわけではないことが明らかとなった。余長部により大きな振動を伝達するため、通常スウィープ加振に加え、間欠スウィープ加振やHalf-Sine波形を用いた疑似低周波数スウィープ加振のなどの特殊な加振も試みた。今後とも、自由長部振動と余長部振動のS/N比を向上させるために、さまざまな加振方法を検討していきたい。また、余長で計測される加速度記録の表示方法についても、さらなる工夫が必要である。
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