2019 Fiscal Year Annual Research Report
Gene Manipulation of Microorganism inside droplets caused by evolution process
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18K18993
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石田 忠 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80517607)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 温度勾配チャンバ / 直列式マイクロヒータ / 淘汰 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、人工的に進化を引き起こすためのマイクロ流路デバイスに必要な機能として、突然変異、淘汰、繁殖について検討した。 突然変異に関しては、変異源としてX線、紫外線、薬物(EMS)を検討した。その結果、X線は十分な変異対数を得るには生存率が10万分の1と低く、対象外となった。紫外線とEMSは生存率が2-10分の1程度であり、変異個体数も同等であった。そこで、扱いが最も容易な紫外線を変異源として用いることにした。 淘汰に関しては、淘汰圧として扱いやすい温度を対象にすることにした。並列したチャンバに対し、異なる抵抗値をチャンバ範囲に持つ直列抵抗をヒータとして実装した。さらにヒータの形状は矩形とすることでチャンバ内の温度ムラを抑制し、かつヒータ近傍にマイクロ温度センサを配置することで、チャンバ内の温度を計測可能とした。これを用いて、野生株の大腸菌を3つのチャンバに導入し、遊走速度が20 mm/s以上の割合から56℃から63℃の間に活性限界温度があることを見出すことに成功した。 繁殖に関しては、効率的観点から各チャンバ内での大腸菌の培養は、淘汰前に行うことにした。 今後は、これらの機能をマイクロ流路で接続し、大腸菌懸濁液滴を輸送することで、これらの工程を繰り返す技術を開発し、淘汰圧に対して耐性を有する大腸菌を獲得することを目指す。
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Research Products
(2 results)