2018 Fiscal Year Research-status Report
A method to create a dense fracture network utilizing hydrofracturing phenomenon by supercritical water in the high-temperature ductile crust
Project/Area Number |
18K19039
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 則昭 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (60466539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 清敏 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (50261590)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 超臨界地熱資源 / 水圧破砕 / 延性地殻 / 透水性 / 貯留層 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,超臨界地熱資源の形成環境を考慮して,最高温度~500℃,最大三軸応力~100 MPaまでの条件下の花崗岩に対して,世界初となる最大・中間・最小主応力を独立に制御(地下の応力場をより忠実に再現)した真三軸応力下での超臨界水圧破砕実験を実施し,水圧破砕に関する新しい学術体系の創出に向けた第一歩を踏み出すことを目的とする。地層条件(温度や地殻応力場等)と破砕条件(井戸に対する主応力の方向や加圧速度等)が,き裂発生に要する水圧レベルや,き裂進展パターン,さらには透水性増加に及ぼす影響を系統的かつ定量的に検討し,超臨界水圧破砕の基礎理論構築を目指すとともに,高透水性・網状き裂システム形成法を明らかにする。 本年度は当初計画通り,超臨界水圧破砕の実験手法を新たに確立した。独自に開発した最高温度500℃,最大応力150 MPaまでの条件下において岩石の透水性,変形およびP波速度の測定が可能な新実験システムを使用し,水注入・加圧用の孔を設けた立方体状花崗岩の孔内水圧変化および各主応力方向の変形挙動,水圧伝搬挙動,そしてP波速度変化を捉えることを可能にした。 また次年度に実施予定の実験の一部を先行して実施した。その結果,超臨界地熱環境における花崗岩の水圧破砕では,井戸に対する主応力の方向の違いにかかわらず,最小主応力と中間主応力の間の水圧レベルにおいて,等方的に密に分布する微小き裂からなる高透水性き裂ネットワークが形成されることを見出した。 さらに上記の成果を国際学術雑誌Scientific Reports上で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
次年度実施予定の研究計画を一部前倒しで実施できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度確立した実験手法を用いて,様々な温度,応力場,孔の向きおよび坑内加圧速度等の組みあわせ条件下で,き裂発生に要する水圧レベルや,き裂進展パターン,さらには透水性増加を定量的に明らかにする。最終的には,超臨界水圧破砕と従来の水圧破砕の違いを明確にした上で,水圧破砕の学術的新展開をもたらし,高温延性岩体中での高透水性・網状き裂システム形成法を見出す。
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Causes of Carryover |
当初予定していたよりも円滑に研究が進展し,予定していた実験回数よりも少ない回数で本年度の目標を達成できたため,次年度使用額が生じた。また研究が進展したことで,詳細に検討すべき現象が明らかになり,次年度使用額分はこの当初よりも詳細に検討する必要が生じた現象に関する実験を実施するために使用する計画である。
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