2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of simultaneous atomic-scale AFM/STM measurement in liquid environment
Project/Area Number |
18K19052
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
小林 成貴 滋賀県立大学, 工学部, 准教授 (40595998)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 走査型トンネル顕微鏡 / 固液界面 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、液中、かつ、原子分解能で、原子間力顕微鏡(AFM)と走査型トンネル顕微鏡(STM)の同時計測が可能な技術を開発することが目的である。そこで、これまで、探針-試料間にはたらく相互作用力と、探針-試料間に流れるトンネル電流の同時検出を可能とする、音叉型水晶振動子を利用したセンサの開発を行ってきた。特に、液中でのトンネル電流検出時に漏れ電流が混入することを防ぐために、先端部以外を絶縁コーティングした金属探針を導入することに成功した。それと同時に、デモンストレーション用の試料の作製や極めて小さいフィードバックゲインで測定する疑似constant heightモード、AFM/STM同時計測による力とトンネル電流の3次元空間分布計測システムの動作チェックなど、液中AFM/STM同時計測に必要な要素技術の準備を進めてきた。 最終年度である今年度は、力・電流同時検出センサの作製方法を吟味し、高い再現性でセンサを作製することができるようになった。さらに、試作したセンサを用いて液中でのAFM/STMM同時計測を実施した。電解液中で力とトンネル電流の距離依存性を測定したところ、異なる距離依存性のプロファイルが確認された。また、AFM像とSTM像を同時に取得することに成功し、グラファイト基板と吸着物のコントラスト変化も確認された。これらの結果から、改善の余地が残されているものの、液中でのAFM/STM同時計測が可能であることが示された。
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Research Products
(1 results)