2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K19094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂本 良太 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80453843)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | ナノワイヤ / 分子性 / ジピリン / 金属錯体 / SPM / 光物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者が2015年に開発した配位高分子「ジピリンナノワイヤ」(JACS 2017, 16024; Chem. Sci. 2015, 2853) は, 有機溶媒中で超音波処理することでナノワイヤ1本1本を剥離・観察可能な分子ナノワイヤである. また物性面でも, 共重合ナノワイヤを用いて効率的なワイヤ内励起子移動の存在を明らかとしたが (Science Adv. 2019, eaau0637), そのメカニズムについては一定の知見を得たものの完全には解明されていない. 上記研究成果を基に, 今年度は, ジピリンオリゴマーアレイを合成し, そのおける励起子移動効率の定量と励起子移動メカニズムを独自の手法により解明することを目的に設定した。サイズ排除クロマトグラフィーを行うことで、1-16核の亜鉛錯体の単離精製に成功した。さらにオリゴマーアレイ内の効率よい励起子ホッピングの観察と、その数値シミュレーションによる解析にも成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、核数が制御されたジピリンオリゴマー錯体の研究に関して、研究がまとまる目途がついた。
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Strategy for Future Research Activity |
核数が制御されたジピリンオリゴマー錯体の研究に関して、論文化を行う。同時に、ジピリンナノワイヤのAFMによる構造観察についても追究を進める。
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Causes of Carryover |
ジピリンナノワイヤの研究成果から、ジピリンオリゴマーナノアレイの研究を着想し、その追究を行うため。当該研究を行うための設備投資、例えば分光器の購入に充当する。
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