2018 Fiscal Year Research-status Report
細胞膜表面を模倣したリポソームにおける生体分子活性の理解
Project/Area Number |
18K19157
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
神谷 厚輝 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (70612315)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | リポソーム / リン脂質非対称膜 / マイクロドメイン / ベシクル / マイクロデバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
真核細胞の細胞膜は、内膜と外膜で異なるリン脂質組成になっている。これをリン脂質組成非対称膜という。古典的なリポソーム作製法では、このリン脂質組成非対称膜を作製することは困難であった。そこで、研究代表者は、マイクロデバイスを用いることにより、リン脂質組成非対称膜を持ったリポソームの作製に成功した。真核細胞の細胞膜の構造に近づけるために、リン脂質非対称膜リポソーム上にマイクロドメインを形成させ、そのリポソームにおいて生体分子との相互作用を観察することにより、生体分子の素反応の理解をする。 本年度は、マイクロドメインを持ったリン脂質非対称膜リポソームの作製を検討した。リン脂質の構成成分や濃度を変えることにより、外膜のみにマイクロドメインを持ったリン脂質非対称膜リポソームの作製に成功した。この結果を、国際学会へ発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マイクロデバイスを用いることにより、リン脂質非対称膜リポソーム上でマイクロドメインの作製に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、リン脂質非対称膜リポソーム上のマイクロドメインの形成条件をリン脂質の組成や比率、温度等を変化させて詳細に検討する。そして、マイクロドメインを持ったリン脂質非対称膜リポソーム上で生体分子の相互作用を観察する。
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Causes of Carryover |
マイクロドメインをもったリポソーム作製に成功した。したがって、次年度は、このマイクロドメイン上で生体分子の相互作用観察を行う予定である。ペプチド等の生体分子は、高額なため次年度に予算を繰り越した。
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