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2018 Fiscal Year Research-status Report

食後の消化管ホルモン分泌応答や栄養吸収の時空間的解析とその栄養学的意義

Research Project

Project/Area Number 18K19158
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

原 博  北海道大学, 農学研究院, 特任教授 (70198894)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 比良 徹  北海道大学, 農学研究院, 講師 (10396301)
Project Period (FY) 2018-06-29 – 2020-03-31
Keywords消化管内分泌系 / GLP-1 / 門脈カテーテル / 回腸部腸間膜静脈カテーテル
Outline of Annual Research Achievements

本申請課題では、食後の栄養吸収や消化管ホルモン分泌応答を生理的条件下、継時的、消化管部位別に調べるために、ラットにおいて門脈(直径 1 mm程)に比べてさらに細い回腸部腸間膜静脈(直径0.5 mm程)へ採血用のカテーテルを留置した。カテーテルを挿入後閉腹し、これを体外に出した状態(頸背部収納)で回復させた。この回腸部腸間膜静脈カテーテル留置手術ラットならびに門脈カテーテル留置ラットを用い、食後継時的にそれぞれのカテーテルより血液を採取し、血漿中のグルコース濃度、消化管ホルモン濃度を測定した。試験の際には、絶食後に通常食あるいは無タンパク食を一定量(10 g/kg)を与えた。
門脈血中のグルコース濃度はコントロール食群に比べて無タンパク食で高い値で推移し、食事に含まれる糖質の量を反映していた。一方で回腸部腸間膜静脈では両群ともに同様に推移した。このことから、食後に糖質は上部小腸で速やかに消化吸収されることが覚醒ラットを用いた生理的条件で明らかとなった。
回腸部腸間膜静脈血のGLP-1濃度は,コントロール食群において15分で高い値を示し,その後0分値と同程度の値となった。一方無タンパク群では,コントロール食群のような分泌の上昇は見られなかった。門脈血では,両食事摂取によるGLP-1濃度の増加は見られなかった。食事中の約60%が糖質であるにもかかわらず,25%のタンパク質を除くことでGLP-1分泌が消失したことは,GLP-1分泌における食事タンパク質の寄与が大きい、すなわち食事中のタンパク質が下部消化管からのGLP-1分泌を促すことが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

回腸部腸間膜静脈へのカテーテル留置が可能となり、これを留置したラットを用いて絶食再給餌による食事負荷試験ならびに継時的血液採取が可能となった。さらに採血部位や投与飼料の違いによる血糖値、消化管ホルモン分泌応答の違いが観察されたことから、おおむね順調と判断した。

Strategy for Future Research Activity

これまでの試験の再現性を確認しつつ、カテーテル留置手術の安定化を目指す。

Causes of Carryover

2018年9月発生の北海道胆振東部地震にともなう大規模停電により、フリーザーに保管していた冷凍サンプルについて測定が不可能となり、予定していた試験の実施が遅れたため。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 食品成分による消化管内分泌系のコントロール 主にGLP-1に関して2018

    • Author(s)
      比良 徹
    • Organizer
      第98回北海道医学大会生理系分科会・日本生理学会北海道地方会
    • Invited

URL: 

Published: 2019-12-27  

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