2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K19189
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
三原 久明 立命館大学, 生命科学部, 教授 (30324693)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸部 隆太 立命館大学, 生命科学部, 助教 (00758823)
|
Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
Keywords | セレンタンパク質 / SECIS |
Outline of Annual Research Achievements |
セレノシステイン(Sec)は、本来タンパク質の翻訳が終結する終止コドンUGAによってコードされている。UGAをSecとして翻訳するためには、mRNAのUGA下流に存在してステム-ループ型二次構造を形成するセレノシステイン挿入配列(SECIS)と、それに結合する特殊な翻訳伸長因子(SelB)が必要である。複数種の異なるセレンタンパク質をもつ生物において、各々のセレンタンパク質mRNAのSECISの配列、長さ、形状には多様性が認められる。このように多様なSECISをSelBがどのようにして認識するのかは未だ解明されていない。 大腸菌宿主において、どのようなSECISが機能しやすいのかを定量的に解析するために、大腸菌のセレンタンパク質であるギ酸脱水素酵素遺伝子(fdhF)の開始コドンからSECIS配列までを含むDNA断片にホタル由来ルシフェラーゼ遺伝子(fLuc)断片を連結したコンストラクトを挿入したプラスミド(使用ベクター: pCold IV)を作製した。本プラスミドを大腸菌の野生株とselB欠損株(ネガティブコントロール)に導入し、解析条件の検討を行った。その結果、培地を取り除きPBSで懸濁すること、また5分間インキュベートすることで最も強い発光を示すことが明らかとなった。これらの条件で実験を行なったところ、野生株はselB欠損株の約3 倍の発光強度を示した。次に、ゲノム上に10種のセレンタンパク質遺伝子を有する Geobacter sulfurreducensを対象としBioinformatics Web Server for RNAを用いて各セレンタンパク質に対応するSECISの推定を試みた。その結果、9種のセレンタンパク質に対応するSECISの配列および二次構造を予測することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SECISをスクリーニングするためのアッセイ系を構築するとともに、9種のセレンタンパク質に対応するSECISの配列および二次構造を推定できたことから、研究はおおむね順調に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
申請書の計画に沿って研究を遂行する。Geobacter sulfurreducensの9種のセレンタンパク質のSECISに対する大腸菌セレンタンパク質生合成系の効率を明らかにする。
|
-
-
-
[Presentation] Functional analysis of thioredoxin in selenium delivery in bacteria2018
Author(s)
Tobe, R., Shimizu, A., Hagita, S., Ogawa, T., Hirose, Y., Prakash, N. T., Kurihara, T., and Mihara, H.
Organizer
The 7th International Selenium Conference (Se2018)
Int'l Joint Research
-