2022 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of factors inducing heartwood formation expressed by external environmental factors
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18K19231
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂本 正弘 京都大学, 農学研究科, 准教授 (40303870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高部 圭司 京都大学, 農学研究科, 教授 (70183449) [Withdrawn]
粟野 達也 京都大学, 農学研究科, 助教 (40324660)
中沢 威人 京都大学, 農学研究科, 助教 (80608141)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 心材形成 / 師管液 / 仮道管 / ペルオキシダーゼ / プロテインキナーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度においてスギの師管液並びに仮道管液中にペルオキシダーゼ(POX)とプロテ インキナーゼ(PK)が存在することが判明した。今年度はこれら遺伝子の中から師管内に存在することが確認されている既報の他の植物のPK及びPOX遺伝子をもとにスギのデータベース検索を行った。 POXに関しては、タバコの茎の師管で発現するNtPOX-P1が報告されている。そこで、この配列をもとに類似の配列を持つ植物があるかデータベースを検索し、得られたPOX遺伝子のアミ ノ酸配列から相同性の高い領域を選択した。複数の領域で検索を試みた結果、15種類のスギ のクローンが師管で発現するペルオキシダーゼに相同性が高いことが判明した。系統樹解析の結果、CJt022249がNtPOX-P1や他の樹木のペルオキシダーゼに相同性が約60%と最も相同性が高く、ついでCJt027124が高かった。これらの結果から、スギの師管においてCJt022249とCJt027124が発現している可能性が高いと予想された。 PKに関しては、キュウリの師管液中にCmCPK1とCmCPK2の2つのPKが存在することが報告されている。この2つのPK遺伝子のアミノ酸配列をもとにスギのデータベースを検索したところ、CJt095135とCJt115203がヒットした。また、さらに別プローブで検索すると複数のPKがヒットした。 CJt095135とCJt115203はキュウリやコーヒーのPKのPKと相同性が約80%と高く、この2つのPK遺伝子は師管で発現していることが期待された。 これらの結果から、スギの師管あるいは仮道管で発現するPOXおよびPK遺伝子の候補を絞り込むことができた。
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