2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of realistic audiovisual educational system for veterinary clinical techniques with movable viewpoints videos
Project/Area Number |
18K19256
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
高木 哲 麻布大学, 獣医学部, 教授 (50396305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 良治 愛知淑徳大学, 創造表現学部, 准教授 (40515102)
森下 啓太郎 北海道大学, 獣医学研究院, 助教 (30637046)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 映像教材 / 獣医 / 臨床手技 / 教育 / 視点移動 / VR |
Outline of Annual Research Achievements |
獣医臨床教育では実験動物の使用を可能な限り削減するため、映像教材や代替モデルが用いられている。様々な映像教材について試作・検討した結果、動物の診療手術手技において実写バーチャルリアリティを利用した教材を作成できた。実写VRの作成には360度カメラを使用し、基本的に術者と処置・手術の対象の間に設置することでより臨場感のある教材を制作することが可能であった。映像撮影ではリモートスイッチで撮影開始・停止を行った。コンテンツとして「犬の麻酔導入」「犬の体位変換から消毒・ドレーピング」「犬の去勢手術」の教材を制作した。24台の携帯端末に映像を保存し、VR用ヘッドマウントに装着し、スマートフォンのアプリの専用モードで再生して獣医学部学生が視聴した。147名の学生を対象に本システムを用いた実習を行い、アンケートを行ったところ142名の学生から回答を得た。 アンケートの結果、「とても良い」が78名(53.1%)、「まあ良い」が51名(34.7%)で、「あまり良くない」が13名(8.8%)であった。この結果は過去のオンライン動画教材の評価と近似しており、どちらの教材も同様の評価が多くみられた。生体と代替法を使った実習のそれぞれを希望する学生によるVR教材の評価に有意差は認められなかった。VR教材は、獣医小動物臨床導入教育として学生の関心・意欲を刺激する目的に有用であると考えられた。個別のコメントの中では初めて行う処置を疑似体験することによって不安が軽減され、実技へのハードルが下がったことが確認された。しかし、今回の実施で学生の何名かはいわゆるVR酔いを体験し、酔ったとコメントした4名中3名で「あまり良くない」と低評価につながっている。前学生に等しく受け入れられることは難しいが、今後内容や照明、解像度とフレームレートを改善することでより受け入れやすい教材になっていくと思われる。
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Research Products
(2 results)