2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of selection technology for preimplantation embryos
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18K19261
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 渉 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (40708161)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 発生工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、任意のDNA配列をもつ着床前胚を非破壊で選抜するための技術の開発を目的としている。初年度は標的認識の高度化と発生停止誘導因子の探索を行い、マウス受精卵において幅広い座位に設計可能でありかつ1塩基レベルで正確に標的認識できるCas9変異体を見出すとともに、ジェノトキシン関連因子が着床前発生を迅速に停止させることを発見した。そこで、最終年度は、初年度で発見した標的認識分子を活用した、DNA配列依存的な初期発生停止ツールの開発に取り組んだ。 はじめに、標的座位に結合したinteinを介したタンパク質再構築系の開発に取り組んだ。ヌクレアーゼ活性が失活したCas9タンパク質と、スプリット蛍光タンパク質およびinteinを含む分子が結合するガイドRNAを構築し、順/逆向きのガイドRNA認識配列間に1~24塩基のギャップを持つプラスミドDNAと共に培養体細胞に遺伝子導入したが、蛍光タンパク質の再構築は認められなかった。 続いて、Cas9の代わりに亜鉛フィンガー(ZF)タンパク質の利用可能性について検討した。はじめに、Zinc Finger Nuclease (ZFN)を利用して、薬剤依存的な活性制御ツールの開発を試みた。その結果、ZFNセットの片方に薬剤反応性ドメインを付加することで、時期特異的な機能制御ができることが明らかとなった。 今後、活性制御型の亜鉛フィンガーを利用したDNA配列依存的なタンパク質再構築系を開発し、初年度に発見した初期発生制御因子を組み合わせることで、特異的な配列に依存した正確な発生制御ツールの開発につながると期待される。
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Research Products
(7 results)