2018 Fiscal Year Research-status Report
Intracellular labile heme: signaling function in cell differentiation and proliferation
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18K19423
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
菅井 学 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (90303891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南部 由希子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (70580380)
林 達成 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特命助教 (80781111)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 分化 / 増殖 / ヘム |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞が分化する際、細胞増殖の変化を伴うことは広く知られている事実である。例えば、増殖(分裂)していない血液幹細胞から様々な血液細胞を生み出すためには、血液幹細胞が増殖することが必要である。さらに増殖する血液幹細胞から生み出される様々な血液細胞の前駆細胞は、それぞれの系列に固有の細胞増殖能を持つことも知られているが、細胞増殖と分化を関連付けて制御する分子機構の詳細は不明である。細胞にとって最も基本的な性質である細胞増殖と細胞分化の関係を正しく理解し、その作動原理の全体像を明らかにすることは、生物学に残された重要な課題の一つである。この課題の解明には、細胞増殖と細胞分化を関連付けて制御している新しい因子の同定が必要であると考えられるが、そういった機能を担う因子を同定しようとする試みは今のところ成功していない。申請者は、増殖と分化を結びつける候補機能分子として『細胞内遊離ヘム』に注目した。本研究では、細胞増殖能の変化に先行して変動する『細胞内遊離ヘム』が、生体内で分化制御因子として機能している可能性を検証する。本年度は、細胞内遊離ヘム検出のためのFRET型プローブの開発に着手したが、細胞株を用いた予備実験において、細胞内遊離ヘムの検出がうまくいかず、現在様々なコンストラクションを試している状況である。消光型のヘムプローブは、細胞株における細胞内遊離ヘム検出には成功した。このプローブを用いた遺伝子座特異的トランスジェニックマウス用コンストラクトの作成に難航したため、実験は当初の計画より遅れ気味である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子発現マウス作成用のコンストラクション作成の遅れ、FRET型ヘムプローブ開発の遅れによって実験スケジュールの変更が必要になった。
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Strategy for Future Research Activity |
少なくとも今年度中に消光型ヘムプローブを発現するTgを作成し、細胞分化とヘムとの関係を検索する実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
遺伝子発現マウス作成用のコンストラクション作成の遅れ、FRET型ヘムプローブ開発の遅れによって実験スケジュールの変更が必要になった。今後は 実験の継続と成果発表を行い、本研究計画を遂行していきたい。
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[Journal Article] Dephosphorylation of protamine 2 at serine 56 is crucial for murine sperm maturation in vivo2019
Author(s)
Katsuhiko Itoh, Gen Kondoh, Hitoshi Miyachi, Manabu Sugai, Yoshiyuki Kaneko, Satsuki Kitano, Hitomi Watanabe, Ryota Maeda, Akihiro Imura, Yu Liu, Chizuru Ito, Shigeyoshi Itohara, Kiyotaka Toshimori, and Jun Fujita
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Journal Title
Science Signaling
Volume: 12
Pages: eaao7232
DOI
Peer Reviewed
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