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2018 Fiscal Year Research-status Report

Establishment of stem cell competition analysis system utilizing somatic cell mosaicism

Research Project

Project/Area Number 18K19476
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

藤原 智子 (石川智子)  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70402922)

Project Period (FY) 2018-06-29 – 2021-03-31
Keywordsメダカ / stem cell competition / 細胞間相互作用 / 発がん / 損傷応答 / 高発がん個体 / 体細胞モザイク / ゲノム編集技術
Outline of Annual Research Achievements

ゲノム編集技術は、パラダイムシフトと呼ぶにふさわしい新たな研究展開を生物学のあらゆる分野にもたらしている。本研究では、ゲノム編集技術(CRISPR)を利用した組織特異的遺伝子ノックアウト法により、発がん抑制機構の1つである組織幹細胞間の競合(Stem Cell competition)解析系確立を目指している。突然変異誘発は、放射線や化学変異原など多様な環境ストレス(DNA損傷ストレス)に共通の最終生物影響である。がん組織、正常組織のゲノム解析から、突然変異誘発が「発がん」の基本要因である事は明らかであるが、一方でたとえ変異が蓄積していてもがん化を抑制する機構の存在が示唆されている。本研究は、この実体解明の方法論を提案するとともに、関与遺伝子の実証を目指すものである。
メダカ個体のFat1遺伝子への変異導入をCRISPRを用いて行った。導入個体のうち半数を孵化したての胚の段階で標的領域に変異が入っていることを確認した。現在その胚を育成し、交配して変異の入ったF1個体をスクリーニング中である。基本となるがん抑制遺伝子の変異体としてp53、Rbに加え、BAP1の変異体の作製も行った。Fat1同様CRISPRを用いて変異導入を行いスクリーニングの結果、変異個体を樹立することができた。また 組織幹細胞 マーキング系統に関してはLgr6プロモーターでのVenus、Cre-induction 系の作製を開始した。まずVenusをマーカーとして発現の組織特異性が見られるかチェックしたところ、全身で強く発現が確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1) メダカ個体へのFat1、BAP1遺伝子への変異導入を行った。変異導入にはCRISPRを利用した。Fat1、BAP1に対するgRNAを設計し、 in vitro RNA合成してCas9タンパクと共にメダカ受精卵に顕微注入した。顕微注入したメダカ胚のうち半数を用いて目的領域に変異が入っていることを確認し、残りの胚を育成後交配し、現在そのF1個体をスクリーニング中である。Notch1に関してはメダカに2つのパラログがあるため両方の変異導入用のCRISPRを設計している。
2)組織幹細胞マーキング系統を樹立する。BACからのゲノム領域のretrieving法は既に確立しており、この方法を用いてLgr6 プロモーター領域を切り出しCre-induction 系を作製する。これに先立ち、メダカのLgr6の組織特異的発現を確認するためにLgr6プロモーターの下流にVenusを繋いだBACコンストラクトを作製しメダカ受精卵に導入した。その結果、全身で強くVenusの発現が見られた。本研究目的により適したマーキング法を検討中である。

Strategy for Future Research Activity

Fat1の変異体が作製できたらp53の変異体、BAP1変異体と交配し、その受精卵にNotch1遺伝子に対するCRISPRを用いて変異を導入する予定である。またFat1-BAC相補系の確立を行う。Recombineering法により、Fat1 BACへloxPを挿入し、このBACからFat1遺伝子全体をretrieving法によりトランスポゾンベクターに導入する。これらのコンストラクトを受精卵へ顕微注入しTGラインを作製する。組織幹細胞マーキング系統の作製に関しては新たな方法を検討する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Coulomb and CH-π interactions in (6-4) photolyase-DNA complex dominate DNA binding and repair abilities2018

    • Author(s)
      Terai Yuma、Sato Ryuma、Yumiba Takahiro、Harada Ryuhei、Shimizu Kohei、Toga Tatsuya、Ishikawa-Fujiwara Tomoko、Todo Takeshi、Iwai Shigenori、Shigeta Yasuteru、Yamamoto Junpei
    • Journal Title

      Nucleic Acids Research

      Volume: 46 Pages: 6761~6772

    • DOI

      10.1093/nar/gky364

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] メダカBAP1 遺伝子変異体の作製2018

    • Author(s)
      藤原 智子 、藤川 芳宏 、藤堂 剛
    • Organizer
      日本放射線影響学会第61回大会
  • [Presentation] 年齢・組織依存的高発がんモデル:メダカ rev3l 変異体2018

    • Author(s)
      藤川 芳宏 、藤原 智子 、佐藤 鮎子 、佐久間 哲史 、山本 卓 、 児玉 靖司 、辻村 亨 、藤堂 剛
    • Organizer
      日本放射線影響学会第61回大会
  • [Presentation] メダカrev3l変異体における染色体不安定性の消化管腫瘍への関与2018

    • Author(s)
      藤川 芳宏 、藤原 智子 、佐藤 鮎子 、佐久間 哲史 、山本 卓 、 児玉 靖司 、辻村 亨 、藤堂 剛
    • Organizer
      日本環境変異原学会第47回大会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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