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2018 Fiscal Year Research-status Report

がん特異的タンパク立体構造を標的としたCAR-T細胞療法の開発

Research Project

Project/Area Number 18K19477
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

保仙 直毅  大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (10456923)

Project Period (FY) 2018-06-29 – 2020-03-31
KeywordsCAR T細胞
Outline of Annual Research Achievements

乳がん細胞に高発現し、かつ構造変化を起こすことが知られている膜タンパク(特許未出願の為仮名Ⅹとする)に対する抗体の中から高い乳がん特異性を示す抗体を単離することを行った。マウス細胞(3T3細胞など複数の細胞)に候補タンパクを強制高発現させた細胞を抗原として用い、モノクローナル抗体を多数作製し、ヒトとマウスのXに交叉結合する抗体を6クローン単離し、CAR T細胞を作製したところXを発現するがん細胞を特異的に認識することが確認された。そこで、免疫不全マウスに作製したCAR T細胞を投与したところマウス正常組織は攻撃されなかった。ところが次に、ヒト乳がん細胞を移植した免疫マウスにそのCAR T細胞をとうよしたところ、今度はおそらく自己免疫反応と考えられる肺障害、腎障害によりマウスは早期に死亡した。これは、腫瘍に発現するXタンパクに反応したCAR T細胞が、Xを低レベルで発現する正常マウス組織を攻撃したためと考えられた。さらにバラエティーに富んだエピトープを認識する抗X抗体を得るためにXのノックアウトマウスを作製した。CRISPR-Cas9を用いた方法により2ラインのXノックアウトマウスの作製に成功した。そこで、構造変化に伴いがん特異的に露出するエピトープなどがん特異的なエピトープを認識する抗体の取得を目指して、X発現がん細胞によるXノックアウトマウスの免疫を開始し、preliminaryな結果を得始めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

候補となるモノクローナル抗体を多数樹立した。

Strategy for Future Research Activity

単離した抗体の中から抗原タンパクの構造変化に感受性の抗体を選択し、がん特異性を検討したうえで、それらを元にCAR T細胞を作製し、抗腫瘍効果を検討する。

Causes of Carryover

当初の予定では、今年度に抗体の作製を終える予定であったが、抗体の作製に必要なノックアウトマウスの作製に今年度いっぱいまで必要となったため、現在、ノックアウトマウスに抗原を免疫している状況であり、作製した抗体のスクリーニングに必要な費用は今年度には使用されず、次年度に使用することとなった。ノックアウトマウスの作製は動物実験施設の生殖工学センターで一括して行われているため、他の研究者との兼ね合いで順番待ちがあり、多少の遅延は不可避であった。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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