2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of synthetic Amyloid beta receptor for Alzheimer's disease therapy
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18K19525
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
星野 温 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50737210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 恭子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80243301)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 合成アミロイドβ受容体 / アルツハイマー病 |
Outline of Annual Research Achievements |
種々の細胞に独自に設計した合成アミロイドβ受容体を発現させ、アルツハイマー病モデルマウス(APPノックインマウス)で抑制効果の確認を行った。アストロサイトへの遺伝子導入は一般的に使用されているGFAPプロモーター/AAV5のシステムで行い、合成受容体発現部位に一致してアミロイド斑の減少を認めた。しかし、合成受容体発現部位が当初予想していたより限局しているため、より広範な領域への遺伝子導入を期待して、AAV9のシステムに切り替える。ウイルスの合成は完了しAAV5より広範な遺伝子導入が確認できたため、治療効果確認実験を準備する段階にある。 ミクログリアへの導入はフロリダ大学で開発されたF4/80プロモーター/改変AAV6システムを用いてウイルスを作成し、新生児マウス(P1)の脳室投与を行ったが遺伝子導入は確認できなかった。これに関しては対応を開発元のフロリダ大学に相談する。 血管内皮に関しては血管内皮特異的合成受容体発現マウスとアルツハイマー病モデルマウスを掛け合わせ治療効果を評価した。合成受容体発現マウスではアミロイド斑の減少を認めたため、現在数を増やして行動解析等の評価を行う段階にある。 骨髄幹細胞とリンパ球への遺伝子導入はレンチウイルスやレトロウイルスでは予想通りの遺伝子導入が安定して得られなかった。ピギーバックプラスミドのエレクトロポレーションも試したがやはり導入効率が低いため、まずはトランスジェニックマウスを作成し骨髄移植やリンパ球移植を行い効果を確認する。トランスジェニックマウス作成はES細胞を用いてROSA領域にノックインする段階まで進み、キメラマウスの作成準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GFAPプロモーター/AAV5のシステムによるアスロトサイトへの合成受容体遺伝子導入にて、アミロイド斑の減少を認めることができた。さらに効率の良い遺伝子導入のために新しいAAV9システムのウイルスは作成済みで、他のエフェクター細胞の実験に関しても当初の方法がうまくいかなかったものもあるが、代替方法で進められているのでおおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
アストロサイトへの遺伝子導入はpGFAP/AAV9のシステムで8週齢のAPPノックインマウスへの両側海馬領域への定位固定注入で行い効果判定を行う。 血管内皮への合成受容体発現効果は血管内皮特異的合成受容体発現マウスとアルツハイマー病モデルマウスの掛け合わせを進めているのでアミロイド斑と行動解析の評価を行う。 骨髄幹細胞とリンパ球への遺伝子導入は当初の予定通り進まなかったため、まずは過剰発現マウスを準備し骨髄幹細胞とリンパ球への合成受容体発現効果を行う。そこで効果が認められれば遺伝子導入効率を上げる方法を検討する方策とする。
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