2019 Fiscal Year Annual Research Report
Characterization of diploid cardiomyocytes in adult mammalian hearts
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18K19545
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤尾 慈 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (20359839)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 心筋細胞 / 1細胞解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
心臓は、心筋細胞、血管構成細胞(血管内皮細胞や血管平滑筋細胞など)、線維芽細胞など様々な細胞からなっていることはよく知られているが、成体(Adult)心臓を構成する心筋細胞も均一な細胞集団ではないと考えられている。哺乳類の心筋細胞は、生直後は2倍体の単核細胞であるが、その後、急速に4倍体細胞(ヒトの場合は単核、マウスの場合は2核)が出現し、成体の心臓においては、心筋細胞の80-90%が4倍体細胞で、2倍体細胞は約10%前後とされている。非常に興味深いことに、マウスにおいては、2倍体単核心筋細胞を多く含む心臓は、心筋が傷害を受けた後の回復力が高いという報告がある(Nat Genet 2017)が、2倍体心筋細胞と4倍体心筋細胞の性質の違いは明らかにはされていない。本研究では、成体マウス心臓における2倍体心筋細胞と4倍体心筋細胞との性質の違いを分子レベルで明らかにすることを目的とする。具体的には、成体マウス心臓から心筋細胞を調製し、1細胞RNA seq解析を行った。また、その時同時に、各細胞の核数を検鏡により確認した。その結果、以下のことが明らかになった; 1)疑似時間の解析から、4倍体心筋細胞は、2倍体心筋細胞よりも疑似時間において成熟した性質を示す傾向にあった。4倍体心筋細胞の約70%が疑似時間の後半に存在するのに対し、2倍体細胞は40%程度が後半に存在するのみであった。 2)疑似時間の早い2倍体心筋細胞に特徴的に強く発現する遺伝子としては、細胞骨格関連遺伝子、ユビキチン分解系関連遺伝子が認められた。 3)逆に、成熟した4倍体心筋細胞ではミトコンドリア遺伝子、イオン輸送体遺伝子が強く発現していた。
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[Presentation] Adult murine cardiomyocytes exhibit reparative/regenerative activities in the healing process of myocarditis.2020
Author(s)
Fujio, Y., Miyawaki, A., Matsumoto, K., Tanaka, S., Maeda, M., Obana, M.
Organizer
4th Annual 2020 International Hawaii Cardiovascular Symposium
Int'l Joint Research / Invited
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