ASIC/ ENaC を介した膀胱癌の発癌と浸潤機序の解明

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K19598
• Research Institution: University of Tsukuba
• Principal Investigator: 西山 博之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20324642)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 小島 崇宏 筑波大学, 医学医療系, 講師 (40626892) ; 神鳥 周也 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50707825) ; 高岡 栄一郎 国際医療福祉大学, 医学部, 准教授 (50625340)
• Project Period (FY): 2018-06-29 – 2021-03-31
• Keywords: 感覚受容体 / AISC / ENac / 膀胱発癌 / 筋層浸潤膀胱癌 / 排尿障害モデル

Outline of Annual Research Achievements

膀胱上皮におけるASIC/ ENaCなどの感覚受容体が非神経系上皮性腫瘍の発生や悪性化に関与するのかという命題に対し、現在、排尿障害モデル動物におけるASIC/ ENaCの発現異常と腫瘍の悪性化との関連性を明らかにすることを目的に研究が進行している。卵巣摘除マウス（OVXマウス）や下部尿路閉塞（BOO）ラットにBBN発癌を行い、ASIC/ENaCの発現変化や病理組織学変化を解析し、膀胱癌の発癌や浸潤との関連性について評価中である。OVXマウスの作成は8週齢female C57BL/6 miceを用い、Isoflurane全身麻酔下に背面切開にて両側卵巣を摘除、作成1週後から0.05%BBN飲水を開始し、6週後、8週後、12週後でそれぞれsacrificeし、膀胱全層、膀胱粘膜上皮、膀胱筋層検体パネルを作成した。同様にage match controlマウスの検体パネルも作成した。BOOラットの作成は8週齢male Sprague-Dawley (SD) ratを用い、Isoflurane全身麻酔下に下腹部正中切開をおき、愛護的剥離にて膀胱頸部、前立腺部尿道を露出したのち膀胱頸部を21G注射針が入るくらいの隙間を残して4-0 black silkで部分結紮、モデル作成1週後から0.05%BBN飲水を開始し、6週後、8週後、12週後でそれぞれsacrificeし、膀胱全層、膀胱粘膜上皮、膀胱筋層検体パネルを作成している。age match controlラットの検体パネルも作成中である。今年度でこれら検体パネルを作成できたので、次年度にかけてこれらの検体における病理組織学的所見の差異や免疫染色、RT-PCR, western blot法によるASIC/ENaC発現解析（サブタイプ発現解析を含む）を行う予定である。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

モデル動物作成のための機材準備、手術環境確保に時間を要したため最初のモデル作成手術を実施するまでに時間がかかった。しかし、現在では機材、手術環境も整い、安定してモデル動物の作成が可能な状況に至ったため研究は予定通り進行している。

Strategy for Future Research Activity

上記理由のため安定したモデル動物作成にいたるまで時間がかかったが、現在では卵巣摘除マウス、下部尿路閉塞モデルラットともに安定して作成可能になるまでに至った。現在検体パネル作成が終了し、今後評価を行っていく予定である。

Causes of Carryover

購入予定をしていたものが、在庫不足だったため。
年度が変わり、品物が入荷次第、購入いたします。