2018 Fiscal Year Research-status Report
Identify suppressors of sarcoma initiation with newly established uterine sarcoma mouse model to develop novel molecular targeted therapy
Project/Area Number |
18K19607
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大黒 多希子 金沢大学, 学際科学実験センター, 教授 (30767249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 浩 金沢大学, 医学系, 教授 (30252456)
中村 充宏 金沢大学, 附属病院, 講師 (50377397)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 子宮間質肉腫 / マウスモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは子宮特異的にPten遺伝子を欠損させて子宮内膜癌を自然発症するマウス(Pten-PRcre)を作出したが、さらに卵巣を除去してプロゲステロンを連続投与することにより子宮間質肉腫を自然発症させることに成功した。一般にマウス子宮内膜間質は妊娠時のみ脱落膜化するが、子宮特異的にPtenを欠損したPten-PRcreの間質では胚の非存在下でもプロゲステロンの単独作用により脱落膜化しさらに悪性化したことから、野生型マウスでは、脱落膜化間質細胞の悪性化を抑制する因子が存在すると推測した。本研究では、野生型および子宮部位特異的にPten遺伝子を欠損したマウスで発現する遺伝子を比較し、脱落膜化間質細胞の悪性化抑制因子を見出すことを目的とする。 本年度は下記の研究を実施した。 (1)子宮特異的にPtenを欠損したPten-PRcreマウスの卵巣を除去し、プロゲステロンを投与して2週間後にできた脱落膜化間質細胞およびプロゲステロンを投与して8週間後にできた内膜間質肉腫細胞と、正常マウスの妊娠8日目の脱落膜化間質細胞をそれぞれ回収し、マイクロアレイによって遺伝子profileを比較し、脱落膜化間質細胞の悪性化抑制因子の候補遺伝子を抽出した。 (2)子宮間質特異的にPtenを欠損したPten-Amhr2creマウスでプロゲステロンの投与により間質が肉腫化するかどうかを確認するために、マウスの卵巣を除去し、プロゲステロンの投与を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
脱落膜化間質細胞を野生型およびPten-PRcreマウスより回収し、遺伝子profileの比較は当初の計画通りに進められた。しかし、Pten-Amhr2creマウスの繁殖に時間を要したため、このマウスへのプロゲステロンの影響の解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
子宮特異的にPtenを欠損したPten-PRcreマウスにプロゲステロンを投与して2週間後にできた脱落膜化間質細胞および8週間後にできた内膜間質肉腫細胞と、正常マウスの妊娠8日目の脱落膜化間質細胞の遺伝子profileの比較から得られた候補遺伝子遺伝子について解析を行う。また、Pten-Amhr2creマウスへのプロゲステロンの作用について解析する。
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Causes of Carryover |
使用を計画していたPten-Amhr2creマウスの繁殖に時間を要したため、このマウスの飼育費費用分とこのマウスを用いたマイクロアレイ解析が次年度に持ち越されたため。
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