2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K19640
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 智彦 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (50510723)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 小胞体ストレス / プロテオーム解析 / オルガネラ障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
小胞体ストレスが関連する疾患としては、これまで糖尿病、肥満などのメタボリックシンドローム、神経変性疾患、骨軟骨疾患、がん、歯周炎などが報告されている。これら疾患において共通することは、小胞体ストレスがそれぞれの疾患発症の前兆あるいは病態進行に関わっているとされる点である。従って、もし生体内の小胞体ストレスレベルを測定することができれば、小胞体ストレス関連疾患の前兆あるいは病態進行を捉えることにつながると考えられることから、細胞外から非破壊的に細胞内の小胞体ストレスレベルを測定する技術を確立することを目指す。小胞体ストレスによって小胞体で作られるタンパク質の多くは翻訳抑制や折り畳み不全になりタンパク質分解を受けるが、小胞体ストレス時にむしろ翻訳が促進されるようなタンパク質も知られている。このようなタンパク質の中で細胞外に放出されるものが存在する可能性があった。そこで小胞体ストレス時に細胞外に放出される因子の探索として、サプシガルジンやツニカマイシンといった各種小胞体ストレス誘導剤を培養細胞に負荷し、培養上清を回収、変動する因子をプロテオーム解析にて探索した。その結果、サプシガルジンあるいはツニカマイシン負荷により細胞上清中に放出されるタンパク質群を検出した。これらのタンパク質群の中にはサプシガルジンあるいはツニカマイシン負荷で共通して放出されるタンパク質も複数存在した。さらに細胞種を変えると、細胞種間で共通して小胞体ストレス負荷により検出されるタンパク質、あるいは細胞種依存的に検出されるタンパク質が存在した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サプシガルジンやツニカマイシンによる小胞体ストレス誘導時に細胞上清中に放出されるタンパク質群の同定に成功しており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
小胞体ストレス誘導時に細胞上清中に放出されるタンパク質の機能や特徴を分子細胞生物学的に調べる。また小胞体ストレスは炎症や低酸素応答など他のストレス応答を誘導することが知られていることから、同定した因子あるいはその関連分子が炎症など他のストレス応答にも関与するかについて分析する。さらに、同定した因子が小胞体ストレスのマーカーとして機能しうるかの検討を行う。
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Research Products
(4 results)