2018 Fiscal Year Research-status Report
糖質工学技術を応用した糖鎖編集による新規軟骨再生法の基盤技術開発
Project/Area Number |
18K19645
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
犬伏 俊博 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (30550941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 淳一 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (50530490)
飛澤 悠葵 弘前大学, 医学研究科, 助教 (70623768) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | iPS / 軟骨分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず、iPS細胞の作製、培養法の確立を目指して実験を進めた。マウスのiPS細胞を入手し、研究分担者の佐々木博士の支援を受け、フィーダー細胞の培養、マウスiPS細胞の培養を行なった。iPSの細胞培養については山下ら(Stem cell Reports, 2017)の方法に従った。当初、フィーダー細胞の培養については順調に進めることができたが、iPS細胞の培養において細胞の継代、培養において上手くいかなかった。FBSのロットチェックや、試薬の濃度の条件振りを行い、培養系の最適化を行なったところ、iPS細胞の培養上の問題は解消された。iPS細胞の増殖が上手くいったため、次にiPS細胞の多分化能が維持できていおるかを確認した。iPS細胞の多分化能を確認するため、軟骨細胞、骨芽細胞、脂肪細胞分化誘導を行った。特に、軟骨細胞の分化誘導系については、次年度に計画しているヒトiPS細胞を用いた軟骨細胞分化誘導の実験を念頭に、分化誘導法の詳しい条件決定を行なった。これにより、我々が培養を行なったマウスiPS細胞において、軟骨細胞、骨芽細胞、脂肪細胞への多分化能が維持されていることを確認した。一方、ヒトiPS細胞の培養については、マウスiPS細胞を用いた培養法の確立に予想以上の時間を要したことから、現在、進めているところである。ヒトiPS細胞の培養方に確立については、マウスiPS細胞とほぼ同じ培養法が適用できると予想されるため、それほど長い時間は要さないと考えている。ヒトiPS細胞の培養法が確立できれば、本研究の計画通りに進めていけるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
iPS細胞の培養法の確立に予想以上の時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトiPS細胞の培養方に確立については、マウスiPS細胞とほぼ同じ培養法が適用できると予想されるため、それほど長い時間は要さないと考えている。ヒトiPS細胞の培養法が確立できれば、本研究の計画通りに進めていけるものと考えている。まずは、これまでに軟骨分化との関係強く示唆されているヘパラン硫酸について、ヘパラン硫酸の分解酵素などを用いてヘパラン硫酸の糖鎖編集によりその機能や再生医療への応用の可能性について検討することとする。また、並行して網羅的解析により軟骨分化における糖鎖のダイナミックな変化について明らかにしていきたいと考えている。
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