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2019 Fiscal Year Research-status Report

Elucidation of osteoblast fate determination by single cell analysis on mRNA-ncRNA

Research Project

Project/Area Number 18K19647
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

吉子 裕二  広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (20263709)

Project Period (FY) 2018-06-29 – 2021-03-31
KeywordsシングルセルRNA-Seq / 骨芽細胞 / Cd34 / ncRNA / 骨細胞 / lining cell
Outline of Annual Research Achievements

骨芽細胞でVenusを発現するレポーターマウスから得たVenus+細胞286個についてシングルセルRNA-seq解析を行い、ncRNAを含む発現変動の大きい上位3000遺伝子を対象としてプロファイリングし、5つのクラスタを得た。既存の骨芽細胞系譜マーカーの発現はすべてクラスタに認められたが、疑似系列解析を行ったところ,1つのクラスタ(クラスタ1)と近縁の4つのクラスタで構成される2系列が見出された。各クラスターの骨芽細胞系譜としての特徴を確認するため、既存の骨芽細胞系譜マーカー遺伝子を抽出し、Feature plotおよびViolin plotにて可視化した。クラスタ1は骨芽細胞マーカーの発現レベルが低値で、造血幹細胞マーカーCd34、Cxcl12を発現するユニークな特徴を示した。Slingshotを使用した疑似系列解析を行うと、クラスタ2を起点とするクラスタ2ー4、あるいはクラスタ2、5の2つの擬似的系列が示された。
Venusマウス大腿骨遠位端成長板直下の一次海綿骨および皮質骨についてCD34+細胞の分布を確認したところ、Venus-/CD34+ 細胞は血管周囲、骨髄細胞の一部に確認されたものの、Venus+ 細胞にCD34陽性の細胞は検出されなかった。以上より、異なる運命をたどると推測されるクラスタが得られた。クラスタ1の細胞はCd34を共発現するユニークな細胞であり、骨芽細胞の多様性の一端が明らかとなった。
また、Cd34プロモーター制御下でゴルジ体にmCherryを発現するレポーターマウス(Cd34/mCherryマウス)作製にあたり、現在はCd34マウス(ホモ)を得るための繁殖を行なっている(Golgi-mCherryマウス(ホモ)は既に系統維持中)。さらにncRNAのみを抽出した解析も並行して実施中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

十分な匹数のCd34ホモマウス作製に時間を要しており、最終年度にCd34/mCherryマウスとVenusマウスとの交配により得られるダブルレポーターマウスを作製した上でのトレース実験の実施は困難となる可能性が考えられるが、一方で、ex vivoにおいてVenus+/CD34+細胞の局在を確認できており、これが頭頂骨切片において骨表面に限局して分布していたことから、クラスタ1に分類された細胞(Venus+/CD34+細胞)は骨芽細胞の一部と結論できた。

Strategy for Future Research Activity

得られた結果を総合すると,クラスタ3ー4の間においてはアポトーシスまたは骨細胞に移行する運命を有する細胞、クラスタ5はlining cellsとなる運命を持つ細胞である可能性が示されたことから、各クラスタ特異的マーカーとなりうる遺伝子の抽出を行い、これを対象としたin situまたは免疫染色を実施することによって、各クラスタに属する細胞の局在をex vivoで確認する。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は、十分な匹数のCd34ホモマウス作製に時間を要したため、Cd34/mCherryマウスとVenusマウスとの交配により得られるダブルレポーターマウスを作製が遅れているためである。
一方で、ex vivoにおいてVenus+/CD34+細胞の局在を確認できており、これが頭頂骨切片において骨表面に限局して分布していたことから、クラスタ1に分類された細胞(Venus+/CD34+細胞)は骨芽細胞の一部と結論できた。クラスタ3ー4の間においてはアポトーシスまたは骨細胞に移行する運命を有する細胞、クラスタ5はlining cellsとなる運命を持つ細胞である可能性が示されたことから、各クラスタ特異的マーカーとなりうる遺伝子の抽出を行い、これを対象としたin situまたは免疫染色を実施することによって、各クラスタに属する細胞の局在をex vivoで確認する実験にて費消する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Presentation] シングルセル解析から見た骨芽細胞の多様性と脂肪細胞分化転換能2019

    • Author(s)
      中野将志,吉岡広陽,南崎朋子,香西克之,吉子裕二
    • Organizer
      第124回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [Presentation] A new paradigm for bone turnover and its potential clinical implications2019

    • Author(s)
      Yuji Yoshiko
    • Organizer
      International Dental Scientific Conference and Expo, Dies Forum 2019
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2021-01-27  

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