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2018 Fiscal Year Research-status Report

献血の需要と供給の将来予測:日本人の献血行動推移確率に基づくシミュレーション

Research Project

Project/Area Number 18K19683
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

田中 純子  広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 教授 (70155266)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 秋田 智之  広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 助教 (80609925)
杉山 文  広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 助教 (50778280)
Project Period (FY) 2018-06-29 – 2020-03-31
Keywords献血 / 需要と供給 / マルコフモデル / 献血行動
Outline of Annual Research Achievements

わが国では少子高齢化、献血可能年齢人口が減少、がん治療などのための血液製剤の需要増加が見込まれ、将来の輸血用血液の不足が危惧されている。需要と供給のバランスを考える上で、総献血本数と血液製剤の需要の将来予測は重要である。本研究では、献血行動を考慮した献血の需要と供給の将来予測を行うことを目的としている。本年度は、献血者データのデータベース化と献血行動に基づく、献血本数の将来予測を試みた。
日本赤十字社から2014年度及び2015年度の全国の献血実績のデータ各500万本ずつのデータを受け取り、献血者IDにより献血者ごとに正・年齢・献血種類別にみた献血回数からなるデータベースを作成した。このデータベースを用いて、献血行動を、年度内の献血回数により、献血0回、全血献血1回、成分献血1回、全血2回以上、成分献血2回以上、全血と成分のどちらも1回以上の6カテゴリーに分け、性・年齢(1歳刻み)別に、2014年度から2015年度の各カテゴリー間の推移確率(献血行動推移確率)を算出した。さらに、献血行動推移確率と2014年の性・年齢(1歳刻み)別献血者数を初期値とし、マルコフモデルに基づく献血本数の将来推計を行った。推計の結果、男女ともに献血本数は単調に減少し、全体の本数は2014年度の497万本から2030年度には429万本、2050年度には326万本になると推定された。性、献血種類別にみると、特に男性の全血献血の減少割合が高く、2014年度と比べて2030年度には27万本、2050年度には81万本減少すると推定された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通り、本年度は、献血本数の将来推計について、全献血のデータから献血行動推移確率を推定し、当初の計画通り、マルコフモデルに基づき2050年までの献血本数の予測(供給)を行うことができた。また、マルコフモデルの献血行動については当初の計画では献血回数によりカテゴリーに分けるのではなく、献血種類も合わせてカテゴリーにしたため、次年度の献血不足を起こさないための詳細な条件を検討できるものと考えられた。
以上のことからおおむね順調であると判断した。

Strategy for Future Research Activity

2年計画の1年目は順調に進んでいることから、速やかに、2年目最終年度を開始する。
2年目は、献血の需要について、当初の計画に従って、将来推計人口と血液事業報告をもとに将来推計を行う。また、平成30年度の献血本数の将来推計(供給)と合わせて評価することにより、将来献血が不足しないための条件や献血推進の効果的な方法について考察する予定である。

Causes of Carryover

初年度全体予算総額のわずか、0.6%の繰り越しとなった。物品費の当初見積もりよりもわずかに低い額の納入となったためであり、研究全体への支障は全くない。
予定通り研究を継続する。

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Published: 2019-12-27  

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