2019 Fiscal Year Research-status Report
非褥瘡部の炭酸入浴剤足浴による効果:仙骨部の褥瘡が炭酸入浴剤足浴で改善するか
Project/Area Number |
18K19696
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Research Institution | Japanese Red Cross Hokkaido college of Nursing |
Principal Investigator |
河口 てる子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (50247300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西片 久美子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (90316307)
浅野 綾子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 講師 (10757107)
山崎 弘資 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (20281884)
山本 憲志 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (70299329)
藤谷 未来 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 助教 (90779638)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 褥瘡 / 褥瘡経過評価用ツール / 足浴 / 無作為化比較試験 / 炭酸入浴剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は、第1に褥瘡部位が足以外にある場合での炭酸入浴剤を用いた週2回の足浴を、さら湯足浴および通常ケアのみの群と比較し、褥瘡改善効果を明らかにすること。第2に炭酸入浴剤の足浴により体温、皮膚温、血流などにより褥瘡改善効果への作用機序への情報を得ることである。 研究仮説は、仙骨部、大転子部及び腸骨稜部などにある褥瘡に対して、炭酸入浴剤を用いた週2回の足浴の方が、さら湯浴での週2回の足浴および通常ケアに比べ、褥瘡治癒率がよいである。無作為化比較試験(臨床介入研究)で対象者は、医療型療養病棟に入院している仙骨部、大転子部及び腸骨稜部などに褥瘡のある患者120名を予定していたが、現在60名ほどである。炭酸入浴剤を用いた週2回の足浴(介入群)、さら湯足浴群(対照群A)と通常ケアのみ(対照群B)に無作為に割付け、プロトコルに基づく介入を行う。 主要評価項目は、日本褥瘡学会の褥瘡経過評価用ツールを用いたDESIGN-R得点で、副次的評価項目は褥瘡部の写真結果とし、介入開始前と終了時のDESIGN-R得点から改善率を算出、比較する。 患者を炭酸入浴剤を用いた週2回の足浴(介入群)、さら湯足浴(対照群A)と通常ケアのみ(対照群B)に無作為に割り付ける。介入群には炭酸入浴剤を用いた週2回の足浴を8週間、対照群Aには週2回のさら湯足浴を8週間実施し、対照群Bには通常ケアのみを8週間実施する。対象者に実施する血液検査は、Alb、TP、RBC、Hb、Ht、HbA1c、FBS、T-CHOである。 対象者は医療型療養病棟からを予定していたが、2018年度から実施された褥瘡ケアの保健点数の算定条件により、ケアの質が向上し褥瘡が激減したため対象者が得られず大幅に遅れている。老人保健施設等にも依頼し継続していたが、現在は新型コロナウイルス感染防止対策のため研究延期を通告されて待機中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
対象者は医療型療養病棟の患者を予定していたが、2018年度から実施された褥瘡ケアの保健点数の算定条件により、ケアの質が向上し褥瘡が激減したため、病院からの対象者がほとんど得られなかった。そのため対象を病院以外に老人保健施設等にも拡大依頼した結果、計画より大幅に遅れながらも順調に研究実施数が増えてきた。しかし、2020年2月頃より新型コロナウイルス感染増大のため、病院・介護施設とも感染防止対策として、職員以外の入室を禁止したため、研究は中断している。新型コロナウイルス感染が収束しない間は、研究再開は困難である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、病院の療養病棟および老人保健施設等での臨床介入研究であるので、研究再開のためには、新型コロナウイルス感染の収束が必要であるが、これはかなりの期間が必要であると予想される。1~2年の研究期間延長を必要とすると思われます。
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Causes of Carryover |
研究対象者を医療型療養病棟に入院している仙骨部、大転子部及び腸骨稜部などに褥瘡のある患者120名としていたが、2018年度に褥瘡ケアの保険点数のための条件がきびしくなり、どの病院も保険点数確保のため褥瘡ケアを充実させたため、褥瘡患者が激減した。予定していた施設だけでは対象者が全く確保できず、依頼病院を増やし、老健施設・特別養護老人ホームなどの施設にも拡大実施している。対象者の確保に長時間を要し、介入実施が1年遅れ、助成金使用も1年遅れとなった。その上、2020年2月からは新型コロナウイルス感染が広まり、病院・介護施設とも感染防止対策のため、院外からの研究者の入室を禁止し、研究は中断している。この研究中断のため予算の執行もとまっているが、感染が終息した後は研究再開、実施が見込まれる。
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